[メキシコ] 美しいビーチにセノーテ キンタナ・ロー地方を旅して

メキシコ

ニューヨークからメキシコのカンクンへとやってきた。到着した瞬間にジメッとした湿気を含む生温かい空気。

最近まで滞在していたアフリカ南部の乾燥した暑さとも違う、熱帯性の気候に特有の蒸し暑さ。

さてここからコロナ(Covid-19)でストップしていた中南米の旅が再開する。コンゴの旅の予定は今のところメキシコ→ブラジル陸路縦断だ。

リゾート地カンクン到着 素晴らしく美しいビーチ

ニューヨークからカンクンへと到着したのは午後の5:30。

空港から外に出ると、ジメッとした生温かい空気と共にもわっと眼鏡のレンズが曇る。

ヒッチハイクのリズムを崩さないためにも、空港からヒッチハイクでカンクンへと向かうことに。

さすがにもう薄暗くなってからの空港からのヒッチハイクは簡単ではなく、4kmほど離れたガソリンスタンドまで汗をかきながら辿り着く。

そこで給油しに来た人に、「カンクンまで行くなら、もし可能ならば一緒に行けませんか?」と声をかけて、ありがたくカンクンまで乗せてもらう。

「ヒッチハイクで世界中を旅しているのか?お前はチンゴンだな!」と久々に聞くメキシコのスペイン語。チンゴンとは日本語で”ヤバい”みたいな感じで使われるメキシコ特有のスペイン語。

3年ほどスペイン語は使っていなかったけれど、定期的にスペイン語のポッドキャストなどを聞いていたので、ブランクはあるがほとんど理解できるし、練習は必要だがまだ流暢に話せる。

ここカンクンでもカウチサーフィンでお世話になる。ホストしてくれたのはメキシコ人のノエミとフランス人のマット。

何とマットが世界旅行中にカウチサーフィンでカンクンに住んでいたノエミに出会い、現在彼らは結婚している。

マットは数日間だけカンクンに滞在する予定だったはずが、今ではもう4年間もカンクンにいることに(笑)

彼らに連れて行ってもらって朝食に食べたナチョス。きました久々のメキシコ料理!

2020年に滞在していた頃よりメキシコも大分物価が上がった印象。円安もあるのだけど、メキシコの中でもカンクンは特別に物価が高い場所だ。

翌日には早速カリブ海のビーチを訪れることに。誰もが知っているとおり、カンクンは世界でも有数の美しいビーチが広がることで有名だ。

まずは地元の人で賑わうというエル・二―ニョビーチへ。土曜日だったということもあり、家族連れや大勢の人で賑わう。

それにしても何と美しい海の色だろう。波も落ち着いていて、海水浴にも最高の環境だ。

続いてはゾナ・ホテリアと呼ばれるリゾートホテルが建ち並ぶエリアへ。その中でもマットがオススメしてくれたのがドルフィンビーチ(Playa Delfines)と呼ばれるビーチ。

あまりに多くの観光客で賑わっているが、ビーチは最高に美しい。

あまりにも海が美しいので、テクテクとビーチを歩くもことに。

ビーチ沿いに建ち並ぶホテルの敷地内には入ることができないが、ビーチ沿いは自由に歩くことができる。

だが唯一の問題は、簡単にビーチ沿いからバスが走る道路に抜けられないこと。なぜならその間にホテルが建ち並び、そこは通り抜けできないからだ。

Playa Delfinesから北に歩いて、次の出口(ハードロックホテル)までは4kmほど歩くことに(笑)

翌日は観光客のいないビーチに行きたいと思い、Isla Blancaと呼ばれるカンクンの北東に位置する半島へヒッチハイクと歩きで。

ただこれが悲劇の始まり。最初はヒッチハイクで順調だったのだが、途中から舗装されていない砂利道に。

何とかなるだろうと甘く見て歩いていると、突然のスコール…。ずぶ濡れになりながら、何とか小さな屋根が突き出た民家のスペースで雨宿りできる場所を発見したが、蚊が大量に出現してきた…

そして小さなスペースなので身動きもできず、屋根から外に出るとずぶ濡れになるので、なす術もなく蚊に刺されていく…うぅ…こんなはずでは…

何とか雨が止んだタイミングでカンクンに帰る車に拾ってもらい、市内に戻ると青空が広がる晴れ模様…

カンクンでは雨は降っておらず、10kmほどしか離れていないIsla Blancaだけで大雨だったのだ。

悔しいがもういいやと思って、滞在先の近くのビーチへ。

海水温度もちょうどよく、波も穏やか。最初から無理せずここでのんびりしておけばよかったのに。

アフリカはほとんど乾季に旅していて、雨は気にしなくてもよかったけれど、メキシコでは少し考えながら旅をしなければ。

トゥルムへ 無料で行けるセノーテで大満足

カンクンに数日滞在した後は、キンタナ・ロー地方を南下していき、訪れたのはトゥルムという街。

カンクンからヒッチハイクしていると、同じくヒッチハイクをしているポーランド人の旅人と出会って一緒にヒッチハイクすることに。

ポーランドではヒッチハイクはかなり人気で、ヒッチハイカーのコミュニティもあるのだとか。そういえばアンゴラでもポーランド人の女の子でヒッチハイクをしているマルティナに出会ったな。

彼らとはプラヤ・デ・カルメンまで一緒に旅し、そこから私はさらに南のトゥルムへと向かう。

トゥルムでもカウチサーフィンでルイスにホストしてもらっていた。

グアナファト出身のルイスはオカマちゃんで、日本を訪れたこともある。一緒に料理したり、犬の散歩をしたりとトゥルムで数日楽しく過ごさせてもらった。

トゥルムもカンクンと同じように観光地。

地元の人よりも、観光客か観光業で働くために別の地方からきて滞在している人が多い。

だからメキシコの文化を体験する場所としてはオススメできないが、まぁ周辺に美しい場所はたくさんある。

ただ観光業が行き過ぎて物価が高く、トゥルムでは遺跡のあるビーチにも行くのにお金がかかる…それも観光客だけでなく地元の人も払う必要があるという…それってどうなん?

ビーチに行くのにお金を払うのには疑問なので、無料で行ける公共ビーチを探してそこへ。

トゥルムはビーチや遺跡も素晴らしいのだが、個人的にお気に入りだったのがセノーテ。

最高に透明度の高い地下水の溜まったプールで、見るだけでも美しく、さらにその中で泳ぐことができるのも最高。

ちなみにセノーテとは、石灰岩質の地盤を持つユカタン半島において、雨水が長い年月をかけて地下に浸食していき地下水脈となり、その石灰岩の岩盤が崩れ落ちることで陥没した穴がプールになったり、洞窟になった場所。

セノーテの水は、石灰岩の地層でろ過される過程によって非常に透明度が高いのが特徴。

とにかく色が美しいし、水底まで透き通って見える水の透明度の高さ。

セノーテには小さな魚たちも泳いでいて、足を入れるとそこに集まってきてチョンチョンと足をつついてくる。

小さなカメが泳いでいるのも見かけた。

洞窟の中にあるセノーテもあり雰囲気は最高。ジメッとした暑い気温のなかセノーテで水浴びしたり泳ぐのは至福の時間。

ちなみに私が訪れたのは、写真で紹介している無料のセノーテのみ。Chemuyi(チェムイル)という小さな村の周辺にありますよ。

ラグーナが美しいバカラルと、フェリペ・カリージョ・プエルトへ

トゥルムを訪れた後は、ヒッチハイクでさらに南下。ヒッチハイクがめちゃくちゃスムーズな日で、バカラルには午後の1:00には到着。

バカラルは美しいラグーンが推しの小さな村。

カンクンやトゥルムに比べて観光化されていないと聞いたはずだが、もう十分に観光地化されすぎている印象。

確かにラグーンは美しいのだが、レストランやゲストハウスが建ち並んだ湖岸沿いは観光客だらけで、地元の人々の暮らしが見えづらいのが残念。

観光化されすぎた街に疲れたので、観光客の訪れない街フェリペ・カリージョ・プエルトへとカウチサーフィンで滞在。

お世話になったのはダビッド、イボーンと彼らの息子マウリシオの家族のお宅。

到着したのは11月30日。通常は死者の日は10月31日から11月2日までだが、この地域では死者の日が終わるのは11月の末日なのだとか。

そのため夜になると、街でところどころにロウソクに火が灯され、滞在していたお宅でもロウソクに火を灯す。

そしてこの地の伝統料理で、トウモロコシを蒸した料理タマレスをお供え物として捧げる。

街の小さな博物館を訪ねると、観光地から離れて、ようやく少しずつこの土地の事を学べるような気がした。

展示されていた刺繍が施された伝統的な服は可愛らしいし、2枚目のトウモロコシがデザインされた伝統楽器はバチで叩くと特有のいい音色がする。

日本の妖怪のように、マヤ文化にもそのような存在があることも学んだ。

まずはシュタバイと呼ばれる男性を誘惑し死に至らしめることさえある美しい女性の姿をした妖怪がこちら。酔っ払っている時に現われるのだとか…。要注意。

続いては「アルーシュ」と呼ばれている小人の妖怪。彼らを大事にすると守ってくれるが、大事にしなければ悪さをするのだとか。

マヤの人々は彼らにお供え物をして大事にする風習があるという。

フェリペ・カリーリョ・プエルトの街を歩いていると、時折茅葺の屋根を見かけることも。

郊外にはジャングルの中にある美しいセノーテもあったのだが、なんとも蚊が多すぎて泳ぐのは断念しなければならなかった。

もっともっとキンタナ・ロー地方やマヤ文明について知りたいのだが、今は先に予定があって長居もできないのが残念だ。

もしかしたらグアテマラやベリーズに向かう前に、もう一度訪れることがあるのかもしれない。

おわりに

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