[インド] 南インドの旅を思い出してみる(2) バックウォーターの街アレッピーとバルカラの美しいビーチ

インド

緑豊かな景色が続く南インドケララ州。前回訪れたコーチンからアラビア海沿いにインド最南端を目指して南に下って行く。

今回訪れたのはバックウォーターと呼ばれる水郷地帯で有名なアレッピーと、インドで一番美しいと呼ばれるバルカラビーチ。南インドの生温かい風に吹かれて。

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アレッピー 水郷地帯をめぐるバックウォーターの旅

水田、ヤシやココナッツの木がケララの湿った暖かい風に揺られている。1月のこの時期は乾季で雨量も少ない時期だそうで、気温は25度~30度ぐらいと温暖な気候。

ケララ州を旅する中、コーチンの次に訪れたのはアレッピー。かつてはケララ州の水郷地帯(バックウォーター)の主要港として栄えた街。香辛料やナッツ類や紅茶などを積み込んだ船が、アレッピー中に張り巡らされた運河を往来していたのだとか。

コーチンよりも小さな街なので、いっそうのんびりとした雰囲気。街中に張り巡らされた運河と周囲のコロニアル風の建物が美しい。

ここアレッピーで人気なのが、かつて交易で使用された運河や水郷地帯をめぐるバックウォータークルーズ。ボートに乗って水上からヤシの木や美しい田園風景をのんびり眺めるのが素晴らしい体験なのだとか。

バックウォーターの楽しみ方は個人の好みによって様々。寝室・シャワー・食事付きのハウスボートで豪華なクルーズもいいし、個人でカヤックを借りて自由に冒険するのもいい。

私が選んだのはハウスボートでもカヤックでもなく、ただ現地の人々が現在でも交通に使用している公営ボートにただ乗り込むこと。この水郷地帯で人々がどんな風に暮らしているのかが知りたかった。料金も安いし…。

さて早速適当に公営のボートに乗り込みます。学校の制服を着た子供たちがいたり、赤ちゃん連れのお母さん、何かが大量に詰め込まれたでっかい袋をいくつも持ったおじさん。アレッピーの日常の風景。

我々の小さなボートが動き出し目の前に飛び込んできたのは、たくさんの豪華なハウスボートの姿。でも個人的にはハウスボートでのんびりするより、現地の人々に混じっている方が楽しい。せっかくインドにいるのだしね。

途中えっ!?って思うような光景にも遭遇。砂の積みすぎで今にも沈没しそうなボート。大丈夫かな。何かこのめちゃくちゃな所にインドっぽさを感じる。

この公営ボートに乗って良かったのは、日常で人々にどのようにボートが利用されているかを見れたことに加えて、帰り道にボート上から美しい夕焼けを眺められたこと。

ボートの乗客はまばらで、退屈なエンジン音に混ざって聞こえてくる鳥の鳴き声や虫の音。ゆらゆらと揺れる水面に柔らかな黄色い光が映えて、それが少しずつ赤みを帯びてくる。

ヤシの木の間に沈む夕日。ゆっくりと日が沈んで暗くなる。少し肌寒くなる外気を感じながら、ボートは運転手と私一人を載せながら小さなエンジン音を立てながら街へ戻った。

翌日、再びアレッピーの船着き場へきた。今日はアレッピーからコーラムという街へ移動する。昨日の船旅が気に入ったので、水路で水郷地帯を抜けてコーラムへ移動することに。

アレッピーからコーラムまでは8時間の船旅。ゆっくりと進むボートからは水郷地帯に住む人々の暮らしが垣間見える。

こちらが手を振ると、向こうも手を振ったりしてくれて、そのやりとりが面白い。テンションが上がって川に次々とダイブし始める子供達もいた(笑)

水路が広くなった場所には、たくさんのチャイニーズ・フィッシングネットが設置されていた。

先端部に漁獲用の網を付けて沈める。そして魚が網にかかるのをしばらく待った後に引き上げるシンプルな漁法。その昔中国から伝わり、ケララ州沿岸部ではよく見かける光景。

陸路でバスを使って移動する方が早いけれど、ボートを使って水路からでしか味わえない風景もある。

それは緑に溢れたケララ州の魅力が詰まった景色やその中で人々が日常生活を営んでいる風景だった。

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バルカラ 赤土断崖絶壁のビーチ

バックウォーターの旅を終え、コーラムから南へ下ってやってきたのはバルカラという海辺沿いの街。

バルカラは”インドで一番美しいビーチがある”という人もいるほどのビーチリゾート。赤土の断崖の下には美しい砂浜と青い海が広がる。

赤土の断崖の上にはゲストハウスやカフェ、レストランが建ち並び、ビーチリゾートの雰囲気。特に目をついたのがヨガやアーユルヴェーダを学ぶコースを提供している場所がたくさんあること。

ヨガはみなさんよくご存じだと思いますが、アーユルヴェーダとはインド・スリランカ発祥の伝統医療の事です。瞑想やヨガ、オイルマッサージ、呼吸法、ハーブを用いた食事療法などで、毎日の生活を改善し、病気の予防や心と体の健康を保つことを目的としています。

アーユルヴェーダの治療の考え方は、病気の原因となる事を取り除くこと。それは生活習慣の改善であったり、身体的な問題だけでなく、心の問題でもあったり。おもしろいですね。

こんな美しい場所でゆったりと長期滞在しながらヨガやアーユルヴェーダを学ぶなんて旅もいいなぁ~と思いませんか?私はちょっと興味あります。

さて崖の上から眺めていたビーチに降りてみると、たくさんのインド観光客の方々がビーチで何やら儀式かお祈りのようなことをしています。詳しい事はわからないのですが、神聖な場所でもあるのでしょうか?

目の前に広がるのはアラビア海。その昔ダウ船が行き来していた頃を思い浮かべてみる。海のシルクロードとしてアジア、アラビア半島、東アフリカを商人たちが交易を行っていた。

できるならそんな時代にタイムスリップして旅をしてみたい。まだ世界地図が空白だらけだったころ。きっと今よりずっと、旅は驚きと冒険に満ちたものだったのだろう。

おわりに

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