[メキシコ] 城塞都市カンペチェと、シウダッド・デル・カルメンを巡る

メキシコ

ユカタン州を離れ、続いてやってきたのはカンペチェ。

雨がちな天気だが、何とか雨の日を避けながらヒッチハイクで旅ができたのはラッキーだった。

ここからはシウダッド・デル・カルメンを経由して、少しずつメキシコシティへと北上していくのだった。

カンペチェ 城壁に囲まれた世界遺産の街

メリダからカンペチェへと向けて始めたヒッチハイク。

メリダ郊外の街の外れで待っていると、一台の車が止まってくれた。

「どこまで行くのですか?」と尋ねると、「いやー妻と喧嘩して家を出てきてしまったんだ。だから特に目的地はなくて」と。

「それならカンペチェまでドライブついでに一緒に行きませんか?」と提案すると、「いいね!じゃあカンペチェまで行こうか!」と、冗談で言ったつもりが信じられないような展開に(笑)

彼の悩みを聞きながらカンペチェに到着すると、「話を聞いてくれてありがとう。おかげで気持ちが楽になったよ」と、レストランでタコスを奢ってもらうなんて。

こちらの方がヒッチハイクで乗せてもらってお世話になったのというのに(笑)。

カンペチェでもカウチサーフィンでオズワルドと彼の母親の家にお世話になる事に。

幸運にも旅する先々で現地の方々に助けて頂くことで、旅を続けることができている。

メリダから到着したカンペチェは城壁に囲まれた世界遺産の街。そして街の中心はカラフルな植民地時代の建物が建ち並ぶ。

ここまでいくつかの街を巡ってきて、メキシコの街並みの特徴はそのカラフルさにあると感じ始めてる。

コロニアル風の街は世界中にあるが、こんなに色彩が多様なのはメキシコ独特の景観ではないかと思うが、どうだろう?

16-17世紀初頭、カンペチェは頻繁に海賊の襲撃を受けることがあったという。

「カリブの海賊」とは、どこかで聞いたことがあるはず。それだけここでは海賊の存在は大きかったのだろう。

この地域はスペイン植民地時代に重要な街であり貴重な品々が集まる場所であったため、海賊にとって格好のターゲットになった。

そのためスペイン人は街を海賊から守るために、街を取り囲むように城壁を建設した。そしてその城壁は現在も残っており、その上を歩くこともできる。

また、街の博物館には海賊に関しての記録も残されており、かなり面白い。

カリブの海賊たちは「悪者」のように思えるが、かならずしも「悪」だけの側面だけでなかったようだ。

まるで現在の麻薬組織のように、自分達の縄張りの地域の人々を守り、奪った財産を貧しい人々に配ったりもしていたりしたという

博物館には、街を守る役割であった海兵の大将?達の肖像画もあるが、おそらく有名であった海賊の肖像画まで残っているのだ。

そんな肖像画を見ていると、いわゆる「悪人面」のように描かれておらず、きちんと立派に描かれているような気がして、「おそらく彼らの何人かは人気者だったのかもしれないな」なんて想像したり。

下記の写真はシウダッド・デル・カルメンの博物館の展示だが、カンペチェにも同じような展示があった。

メキシコを旅していてお腹が空けば、とりあえずメルカド(市場)に行けば間違いない。

地元の人たちも大勢食事をしていて、人が集まっている食堂に行けば、ほぼ外れなく安くて美味しいものが食べれる。

ちなみにカンペチェの市場では、サメがたくさん売られていました。ここの名物なんやって。

「歴史的城塞都市カンペチェ」として1999年にユネスコ世界遺産の文化遺産として登録されている、カンペチェの街。

街の中央広場にある建物で、一部が無料の博物館として開放されていた。

こちらはCentro Cultural Casa No. 6と呼ばれる、1770 年に建てられた家屋。

こうやって数百年前に建てられた古い建物を眺めたり内部を見学すると、その植民地時代の長さに気が遠くなる。

16世紀や17世紀に建設された教会や家屋。メキシコは500年ほどの期間の間、植民地として支配されてきたのだ。

その中で失われた数多くのもの、文化が混ざったもの、昔からの風習がまだ残っているもの。

街の中心部ではクリスマスツリーに明かりが灯り、人々が楽しそうに歩いている。

その中で人々は植民地時代前から食べられていたトルティーヤや伝統料理を美味しそうに口にする。

そんなすべてが現在のメキシコを形作っている。

シウダッド・デル・カルメン

カンペチェを離れカリブ海沿いに西へ進むと、次の大きな街はシウダッド・デル・カルメン。

カンペチェのように城塞には囲まれていないが、こちらもカリブ海沿いにある街。

こちらでもカウチサーフィンでメキシコ人男性とカナダ人女性の夫婦にお世話になっていたのだが、とんでもない日本好きで驚いた。

日本の音楽が好きでラルクアンシエルやオレンジレンジ、アジカンなどのちょうど私の世代の音楽にやたらと詳しい。

途中で彼らの友人もやってきて、一時的にカラオケ大会のように(笑)

予想以上にメキシコ人で日本好きの人々が多いように感じる。

彼らのお宅にお世話になりながら、シウダッド・デル・カルメンの街を歩き回る。

カンペチェに続き、ここシウダッド・デ・カルメンも、コロニアル風の建物がカラフルな色彩で彩られていた。

街の小さな広場では、クリスマスに向けて地域の人々が装飾を準備していたり。

クリスマスはメキシコの人々にとって、独立記念日の次に大きなイベントだそう。

海沿いには、大きな大きなマリア様の像が。人々の信仰の厚さが表れている。

カリブ海に面した街なので、ビーチもある。

私が訪れた時期の水の色は微妙だが、本来は鮮やかな青色をした美しいビーチなのだとか。

海沿いにある市場では家族連れで賑わっていた。

海沿いなので海産物を使用したメキシコ料理が美味しいのは容易に想像できる。

こちらはシウダッド・デ・カルメンで訪れた墓地。

日本の墓地のようにジメジメと薄暗い感じはなく、明るい色で彩られ、何だかメキシコっぽいポップな感じ。

墓地の前にはお供え用の花屋さんがズラリと並んでいる。

他の街と同様にシウダッド・デ・カルメンの博物館も無料で開放されていた。

小さな博物館だが、中には街の歴史、海賊について、古代文明についてなど内容も豊富。

無料なので、訪れない理由はない。

かつてあった数百年前の暮らしに思いを巡らせながら、メキシコシティに向かって少しずつ移動していくのであった。

おわりに

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