[アンゴラ] 巨岩が点在する丘陵地帯 美しいクワンザ・スル地方を旅する

アンゴラ

クワンザ・スル地方の旅。スンベを離れ、サッサ洞窟を訪れた後は丘陵地帯のセレス(Seles)という街へ。

そこから北部のガベラ(Gabela)まで行って、スンベまで戻ってくるルートでクワンザ・スル地方を周遊したのだが、このルートが最高に景色もよく魅力的な街もあり素晴らしかった。

山あり、谷あり、巨岩、温泉、美しい小さな街。それほど大きくないエリアに魅力がたくさん詰まった場所。

美しい風景と小さな街が点在する絶景の道路 セレス(Seles)-コンダ(Conda)-ガベラ(Gabela)

素晴らしかったサッサ洞窟を離れ、グネグネと曲がる道を標高を上げながら車は走っていく。

スンベから週末の保養に行くという家族にヒッチハイクで乗せてもらい、辿り着いたのは高原に位置するセレス(Seles)という小さな街。

ここでもカトリック教会にお願いして、テントを張らせてもらう。

歩いて回れる小さな街で、街の雰囲気は穏やかで、街の中心部には植民地時代の建物や教会が美しい広場があって、なかなかに風光明媚な街だ。

街の北部の郊外には巨岩が突き出ていて、登れるようになっている。

夕暮れ前に、遠目から巨岩の頂上を見ると数人がたむろっているのを発見して、私も磁石に引き寄せられるように巨岩の上からの景色が見たくなった。

街の人に道を聞きながら巨岩に近寄っていくと、まさかの戦車が放置されているのを発見。

内戦時代から残されているのだろう。2002年に内戦が終焉したというから、けっして遠い昔のことではない。

都市部でセキュリティとしてカラシニコフを携えながら働く警備員の多くは、元兵士だという事も聞いた。

急登を登って岩の頂上に登りきると、想像していたような絶景が。

街を一望できて、遠くには素晴らしい山岳風景。

あの山の向こう側は、数日前まで滞在していたベンゲラ地方のボコイオの街。

ここセレスからボコイオを直接つなぐ道もあるのだが、情報によるとひどい酷道らしく、ほぼ誰も利用しないとか。

翌日はセレスから北へ少しずつ北上していく。

車はあまり通っていないようなので、ヒッチハイクでバイクの後ろに乗っけてもらいながら、小さな村を経由していく。

周囲の山岳風景が素晴らしい。数年前まで未舗装の道だったようだが、現在は舗装されていた。穴ぼこはあるけれど。

セレスの後に立ち寄ったのが、クンビラ(Cumbira)という村。

村の周辺には巨岩が点在し、素晴らしい風景が広がる。

下の写真のように、巨岩を背景に赤土の日干しレンガに茅葺の屋根の住居。

村人に聞くと、背後の巨岩の頂上まで登れるという。

村の女性宅にカバンを預け、さっそく巨岩登りに挑戦。

村からは岩を登るまで子供達がずっと後ろをついてきた(笑)

そして頂上までの道を知っているらしいので、教えてもらってついていく事に。

それにしてもすごい急登だ。

先に進むにつれてどんどん急になってきて、登った後に降りなければならない事を考えると不安になるくらい。

そして子供達がストップ。ここから先はロープ必要だというので確認すると、楔が打ち込んでありロープを通せるようになっている。

そうよな、この急登はロープ無しじゃ無理や…。

こんなところで岩から滑落して怪我したくはないので、あきらめて別の岩に登ることに。

その前に子供達と記念撮影。今気づいたけど、岩までボールもってきてる男の子いるし(笑)

周辺を歩き回ってみて、相変わらずの絶景。

マランジェ地方で訪れた巨岩地帯プンゴ・アンドンゴのミニバージョンみたいな場所。

散歩を終えて、荷物を預かってもらっていた女性のお宅へ。

彼女らは不在であったが、家の目の前では女の子がトウモロコシを粉末にする仕事中。

アンゴラの農村では、女の子は小さな時から働き者。井戸から水を運んで、掃除して、料理まで。

ちなみに男の子は外で遊んでる。ん?この構造って大人になっても変わらない事に気づいた。

クンビラに別れを告げ、さらに北上しコンダ(Conda)という街へ。

コンダは農村ではなく大きめの街で、レストランなどもあり、コロニアル風の建物も残されている。

コンダでは当日の午後から街の祭りがあって、飲んで騒いで踊って楽しい夜になるという事だったが、とりあえず数キロメートル先にある温泉を訪れてから考えることに。

その温泉はトコタ(Tokota)という場所にあり、40度程と思われるお湯が湧いていていい感じ。

浴槽は二つに分かれていて、最初の浴槽は入浴用、二つ目は体を洗う時や洗濯に使うのだと地元の人が教えてくれた。

あぁ久々の温泉や…当然だが地元の人に混じって入浴させてもらう。極楽極楽で最高にいい気分。

ここで出会った村人の一人が英語を話せる人で、コンダで催される祭りについて教えてくれたのだが、伝統的な要素は一切ないとの事で、興味がなくなってしまったので次の街へ。

幸運な事に、家族連れで温泉を訪れていた方が、丁度次の街ガベラまで帰るところだというので、一緒に乗せてもらう事に。ありがたい。

ガベラに到着すると、こちらも街の中に巨岩があり、植民地時代の建物が残されており、雰囲気の良い街だ。

ここは植民地時代はコーヒーの産地としてよく知られていたそう。

現在も生産しているが、内戦で技術者が離れてしまった事や、コーヒー豆価格の下落もあり生産量は激減。

以前は高品質のコーヒー豆を生産していたらしく、今後の巻き返しに期待したい。

ガベラでお世話になったのは、またもやカトリック教会。

教会では何かのお祝いが行われていて、子供達がたくさん。

そのお祝いのために、別の建物内ではビュッフェ形式の食事も用意してあり、好きなだけ食べていいと。もうアンゴラがさらに好きになる。

下の写真は、ガベラにある植民地時代の建物のいくつか。

さらにアンゴラ色が強い建物が下の写真。確かMPLA関係の建物だったような。

下の写真は街の市場にて。

魚を乾燥させて干し魚に。確かに日当たりはいいけど、そこで干すか…。

今朝食べた350クワンザ(60円)のお肉入りスープは、どんな衛生環境で調理されたの?

下の写真のように、アンゴラでは何の店か分かるように壁にイラストが描かれていることが多い。

たまに面白いものもあるので毎回要チェック。

ガベラの街の中心部を一通り歩き回った後は、街の景色が一望できそうな巨岩の頂上を目指す。

街の中心部から離れると、赤土レンガの住居。クワンザ・スル地方の定番の風景といえる。

夕暮れ時になると私だけでなく、他にも幾人もが岩の頂上を目指して歩いているのが見えた。

地元の人か旅行者か。どちらにしても街を一望できる風景は、両者の心に訴えかける素晴らしい景色に違いない。

最終日、ガベラからスンベの街へと戻る。

道中にビンガの滝(BInga Waterfalls)に立ち寄りながら。

ここはアンゴラを旅した中で最も観光地っぽい場所で、入場料は400クワンザ(70円)で、敷地内にはカフェも併設されていた。

スンベからぐるっとクワンザ・スル地方を周遊した今回の旅だが、様々な風景や小さな街に村々を訪れることができ、大満足だったといえる。

アンゴラを旅する際に、もし時間があったらぜひとも立ち寄ってみてほしい。

おわりに

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