[アンゴラ] ベンゲラ地方の風光明媚な小さな街ボコイオ

アンゴラ

アンゴラ最高峰のモコ山に別れを告げ、ベンゲラ地方の小さな街ボコイオへ。

この街に立ち寄ったのは、旅仲間が「ボコイオは知られていないが、なかなか風光明媚で素敵な街だ」と事前に教えてくれたから。

彼らが紹介してくれたいたカトリック教会の修道女達の家に滞在しながら、周囲に広がる農村を訪ね、近郊にあるウロンボ山の頂上へもトレッキング。

ボコイオ ウロンボ山の麓に位置する風光明媚な街

モコ山の麓にあったウソッケ村からボコイオまでの道は高原地帯。両者をつなぐ道路からはそこに広がる山々が美しい。

この辺りも農業が盛んなようで、道路脇にはたびたび野菜を販売する市場があらわれる。

街で買うよりも格安だという事だ。こういった市場で大量に購入し、都市部で販売するビジネスをしている人もいるくらい。

ボコイオに到着すると、すぐにイミグレーションと警察に発見され、パスポートのチェックやボコイオでの滞在先を質問される。

悪意があるわけでなく私の安全のためという名目だが、いちいち時間をとられるのは面倒だ。

カトリック教会の修道女達の家に泊まると話すと、そこまでついてくるという…勘弁してくれよ(笑)

だが面白い事に修道女の一人は移民局の責任者の親戚だったのだ。そのためなのか、簡単に宿泊許可がおりた。

下の写真は修道女のジョルジーニャさんと、修道女の家に住む子供達。もう一人の修道女のロザリナさんと共にかなりお世話になった。

彼女たちの家にお世話になりながら、ボコイオの街や周辺を散歩してみる。

まずは街の中心のカトリック教会へ。植民地時代から残る建物で歴史を感じる。

ちなみにカトリック教会は、アンゴラのどこの街でも街の中心部にある事が多い。

それだけ重要な意味を持つということだろう。

ボコイオは観光地でもないけれど、人々が親切で山に囲まれた風光明媚な場所で気にいった。

居心地が良くて合計で5日間ほど滞在。

歩いてどこにでも行けるサイズのちょうどよい街があると、ついつい長居してしまいたくなる。

ボコイオの街の人々のフレンドリーさも好印象。

アンゴラでよく見かけるのだが、女の子たちが友人や家族同士で髪の毛のアレンジをしあっている光景が下の写真。

お互いにおしゃべりしながら楽しそうなのが、何だか微笑ましい光景だ。

続いては、バオバブの木の日陰で客待ちをするバイクタクシーの男達をパシャリ。

彼らは暇を持て余しているので、私が通りかかると「おいアミーゴ!こっちに来い!」と必ずといっていいほど話しかけられる。

街を中心部を通り抜けて行く川では、人々が水浴びをしたり、洗濯をしたりしている。

アンゴラの定番の風景が広がる。

街の郊外にまで離れると、日干しレンガでできた住居が目立つ。

下の写真は、村にある巨岩のスペースを利用して、粟や黍、トウモロコシ、キャッサバなどの穀物を木製の小槌で細かくする作業をしているところ。

アンゴラの農村ではこういった作業も機械化されておらず全て手作業。

大変な作業だけれど、誰一人嫌な顔をしながら働いている人を見かけないのが印象的。

ボコイオでは、目の前にあるウロンボ山からの湧水を灌漑路によって引いた水での農業が盛んで、主には大豆を生産しているようだ。

トラクターなどの機会も見かけるのは珍しく、この広大な土地をほぼ手作業で…。すごい重労働。

働いているのは女性の姿が目立つ。男達どこいった?

ボコイオから農地を通り過ぎて、ウロンボ山の麓まで歩いてみる。

そこにも集落があり、日干しレンガに茅葺の住居に村人たちは住んでいる。まだここまで電気はひかれていないようだ。

本当に都市部と農村部の暮らしのギャップが大きい。

村人たちと話していると、どうやらウロンボ山の頂上まで登る登山道もあるようだ。往復で6時間ぐらいかかるという。

モコ山はトレイルを間違えて頂上まで行けなかったので、ここウロンボ山でリベンジすることに。

登山当日の朝。早起きして、同じ集落を抜け登山道と思われる道を進んでいく。懲りずに再びガイド無し。

山には霧がかかり、何だか幻想的な風景。

そしてあれ?登るべき方角とは別の方向にトレイルが続いているが…

ここまで登ってきて、下山してから登りなおすのは嫌だ。

地形的に山の頂上で高原のようになっていて、おそらく本来の登山ルートとつながっているだろうと判断し、そのまま進んでいくことに。

驚いたのが、山の上の高原地帯にも集落があって住んでいる人々がいること。

ここまで辿り着くには急登を登りきる必要があり、物資を運ぶのも大変なはず。

女性が頭にバケツをのっけたままで急登を登ってきたのには衝撃を受けた。

モコ山と同じように、ウロンボ山も思った以上に道がややこしく、集落の人々に道を尋ね迷いながら往復で7時間ぐらいかかった。

登山道の最後の方では、村人たちが新しく農地をつくるために大地を焼き払った場所を通りぬける必要があり、煤で全身が真っ黒に。

もちろん登山道もマークされてないし、整備されたまともなトレイルもないし、GPSも役に立たない。

アンゴラの登山は、タフだ。

それでも何とか頂上へ。

絶景とはいえないが、なかなかの風景。

まぁ今回の登山で一番驚いたのは、こんな山上にも人々が住んでいて、農業を行っている事だった。

地上にもまだまだ広大なスペースがあるのに、なぜわざわざ山上まで?

おそらく農業用の水が確保できるからだと思われるが。

そんな事を考えながら、クタクタになりつつ、道も少し迷いながら下山していく。

そしてその道中、とある集落を通り過ぎると、たちまち村人たちが集まってきた。

椅子をわざわざ出してくれて「休憩していきなさい」と。帰り際には村で採れたジャガイモを持たせてくれるほどの歓迎ぶり。

集落を去る際には、「オブリガード!」と、最後まで手を振ってくれていた。

想像もしていなかった歓迎を受けたウロンボ山でのトレッキング。

こういった何気ない出会いと頂いた親切が、いつまでもアンゴラの旅の温かな記憶として残っていくのだろう。

おわりに

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