[北マケドニア] ホスピタリティあふれる北マケドニアの旅 田舎の村へ、中世の修道院へ

北マケドニア

2017年4月。ブルガリアのメルニックを離れ、国境を越えマケドニア(北マケドニア)へ。旧ユーゴスラビアの解体により、独立した小国マケドニア。

マケドニアといえば、あのマケドニア帝国のアレキサンダー大王?またはマザーテレサの出身の国だという事ぐらいの事しか知らなかった。さて、そんな未知の国で、どんな旅と出会いが待っているのだろう。

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ブルガリアから国境を越え、ストルミツァへ

ヒッチハイクをしながら、ブルガリアから国境を越えマケドニアへやってきました。2020年の現在では国名が変わって、北マケドニアとなったらしい。

ブルガリアでもだったけれど、マケドニアでもヒッチハイクはめっちゃ簡単だった。親切な人々だ。

到着したストルミツァは、北マケドニア東部では随一の都市。カウチサーフィンでジブコと彼のお母さんが温かく迎えてくれました。

ストルミツァには3日間ほど滞在しました。

街の中心には巨大な銅像が立っており、そこに続く歩行者天国の通りにはカフェやレストラン、バーが。

街の郊外に出ると、何とものどかな風景が広がります。

ホストのジブコと一緒に街の近くにある山へも一緒に登りに行ったりもした。

途中の丘から、ストルミツァの街が一望できる。背後には大きな山々が連なっているのが見える。そう北マケドニアは山岳国。

山に登った帰り道にジブコに連れて行ってもらったのが、とある修道院。The Monastery of the Holy Bogorodica, Eleusaという名前です。どうやって日本語に訳そうか?聖エレウサ・ボゴロディカ修道院?

何と1080年に建設された修道院で、当時のフレスコ画がまだ残されています。修道院自体のデザインも面白い。このようなデザインの教会は今までの旅で見たことない。北マケドニアに来て初めて目にしました。

後にもここ北マケドニアでは、いくつもの美しい修道院を訪れることになります。

ストルミツァを離れた後は、プリレプへとヒッチハイク。

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マケドニアの穴場?意外と見所がたくさんのプリレプはおススメ

ストルミツァを離れた後は、プリレプという街へ。たまたまカウチサーフィンでホストしてくれる家族がいたので、訪れただけの街でしたが、意外に見所が多く長めに滞在してしまいました。

このプリレプの街で温かく迎えてくれたのがモニと彼女の息子。何と彼らが家を3日間留守にする間、家の鍵を預けてくれて、まるで自分の家のように滞在させてもらいました。

他にもマケドニア料理を奢ってくれたり、彼女の家族たちにも会わせてくれたり。感謝してもしきれない。

現在のプリレプがある場所には、昔々マケドニア王国の古代都市スティベッラがあった。後にローマ帝国やブルガリア、オスマン帝国などに支配されてきた歴史がある。現在ではマケドニア4番目に大きな街。といっても人口は7万人ほど。

プリレプ市内の観光の中心は、オールド・バザールがある地区。オスマン帝国時代のバザールがあったエリアで、現在でも地元の人々の商店街として賑わっています。

オールド・バザールにある見事な時計塔は1858年に建設されたもの。

その目の前には1475年に建設されたカルシモスクがあります。ただこのカルシモスクは現在では修復を待っている状態。2001年に起こったマケドニア正教徒とアルバニア系イスラム教の対立によるマケドニア紛争により、焼失してしまったからです。

ここプリレプはタバコの生産でも有名なのですが、また「マルコの塔の街」と地元の人々に呼ばれるほど、プリレプといえばマルコの塔がある事でも有名なのです。

彼はセルビア王国時代の王子様で、オスマン帝国の攻撃からプリレプを守ろうと戦ったことで、英雄のように考えられており、フォークソングにもその名が登場するよう。

せっかくなので、近隣の観光スポットを回りながら、マルコの塔にも立ち寄ってみることにしました。計画はまずヴァロシュ修道院を訪れ、その後マルコの塔へ、そこからトレスカヴェツ修道院までトレッキングすることに。

まずはプリレプの街から、歩いてヴァロシュ修道院へ。丘の崖に建設されており、見事です。かっこいい。

ここからマルコの塔へ。山道を登っていく。

頂上に到着すると、そこには想像以上の遺跡が。セルビア王国の時代には要塞として機能していた痕跡が現在でも残されていました。

遺跡に周囲の山々の風景。雰囲気あります。

プリレプの街もここから一望できます。

平原に広がるのはタバコ畑でしょうか?

マルコの塔で歴史に思いを巡らせたせた後は、トレスカヴェツ修道院へ。途中の景色もすごくきれい。

岩肌剥き出しのゴツゴツした山。圧巻の景色。

そしてトレスカヴェツ修道院へ。タクシーで訪れることもできますが、苦労して歩いてくると到着の喜びもひとしおです。

このトレスカヴェツ修道院は、標高1100メートルの断崖絶壁にあり、建設されたのは12世紀。ここには14世紀から15世紀にかけてのフレスコが残されています。プリレプを訪れた際はぜひ!

トレスカヴェツ修道院に魅せられた後、もっと他の修道院が見てみたい気持ちになり、次のターゲットはズルゼ修道院(Zrze Monestry)。

25kmほどプリレプから離れたズルゼ村の近くにあります。ヒッチハイクでレッツゴー!

ヒッチハイクで車に乗せてくれたおっちゃん。何と家族に招待してくれ、わざわざズルゼ村まで乗せて行ってくれた。北マケドニアの人、すごい優しい。

ズルゼ村からは、のんびり歩いて崖の上の修道院を目指す。途中で自転車に乗った元気な少年たちに出会ったり、

何だか北マケドニアの田舎の風景に癒されながら歩いていく。

そして崖の上に、ズルゼ修道院が見えてきた。よく見ると、修道院の下に洞窟みたいなのがいくつかある。3世紀から4世紀にかけて、修行僧たちがこれらの洞窟の中に住んでいたと信じられているそう。

崖を登って修道院がすぐそこに。石壁の建築、オレンジの屋根。個人的にすごい好きです。

ついにズルゼ修道院に到着。12世紀に建設されたそう。

修道院がある中庭もすっごくきれい。こんな場所が北マケドニアにあるんだ。

ズルゼ修道院からの景色も素晴らしい。ここは観光地になってもおかしくないクオリティだ。

さらにさらに14世紀に描かれたという、こんなに美しいフレスコ画だって残されている。

もう見事で美しいとしか言いようがない。

どうでしょうか?ズルゼ修道院。かなりおすすめの場所です。

次はプリレプからもう少し離れた郊外の見所を紹介しましょう。

美しい自然が残るマリオボ地方へ

何となくグーグルでプリレプについて調べていると、目に飛び込んできたのがMariovo regionというページ。

読んでみるとマリオボ地方は北マケドニアで最も孤立した地域、人の手の入っていない自然に囲まれ、過疎化が進んだ村々が点々としているという。

今回はマリオボ地方の奥地まではいけないけれど、少しだけ覗いてみたい気持ちになり、翌日ヒッチハイクで向かってみた。

向かってみたのは、それほどプリレプからも遠くないManastir。そこからDunjeという村に行き、さらにPeshtaniという村まで歩いてみた。こんな場所行く旅行者なんて何人いるだろう??(笑)自分でも何で行ったのかわからない(笑)

途中国境警察に「こんなところで何してんの?」と聞かれる始末。

でも結果的に行ってよかった。北マケドニアの田舎の人々がどんな場所で暮らしているか、感じることができた。

家に招待してくれる優しい村人たち。外国人を目にすることなど、めったにないのでしょう。

石を積み上げた伝統的な家屋で人々は暮らしている。動物や野菜を育てながら。

ただどの村でも過疎化がひどい。放棄された家がたくさんある。

年々村の人口は減り続けており、特に若い人は仕事を求めて都会にどんどん出ていくようです。

こんな美しい風景の中で、のんびりと暮らせたら素晴らしいだろう。なんて思うけれど、仕事がなく、現金収入がなければ難しい。特に若者には都会の暮らしが眩しくみえるだろう。

このような美しい村々が見捨てられていくのは、寂しいけれど、時代の流れか。

いつか昔のように村に活気が戻って、素晴らしい自然と共に暮らしていきたい人々が戻ってくることを願う。

マケドニアで一番標高が高い街クルシェボ

さて最後に訪れたのはクルシェボという街。マケドニアで一番標高が高い場所にある街という事で、好奇心を刺激された。プリレプからは65kmほど離れた場所にあります。

クルシェヴォはバルカン半島で最初の共和国。坂道が多い街を歩いてみると、ところどころ伝統的な建物があり面白い。

さすが標高1350mもあるだけあり、寒い。冬はスキーリゾートとしても賑わうのだとか。

スキーのリフトに沿って丘の上まで上がってみた。すると、素晴らしい景色が広がる。

丘の頂上で出会ったのは、山羊を放牧しているおじさん。

丘の頂上は少し平らになっていて、動物を放牧するのにはちょうどいい。雪が解けて草が元気に顔尾を出している。

もう少しすれば、この丘には春を告げる花が少しずつ咲き始めるのかもしれない。

おわりに

プリレプを離れた後は、北マケドニア屈指の絶景オフリド湖を訪れました。

[北マケドニア] 北マケドニアの旅で必見のオフリド湖
世界には様々な美しい湖があります。 わが故郷、滋賀県にある琵琶湖もその一つですが(笑)、ここから遠く離れたマケドニアにも美しい古代湖が存在します。 その名はオフリド湖。 約500万年以上前に形成されたヨーロッパの中で最古の湖のひとつです。 ...

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コメント

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