[日本] 山陰海岸をドライブの旅(2) 伊根の舟屋群と断崖絶壁の美しい海岸線が美しい丹後半島

日本

兵庫県の新温泉町から山陰海岸をドライブしてやってきたのは京都の北西端。日本海に向かってニョッキっと飛び出た丹後半島。

冬は豪雪地帯として知られる丹後半島ですが、夏は海も穏やかでビーチも人気。断崖絶壁で入り組んだリアス式海岸と田舎の田園風景が広がっています。

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丹後半島をドライブ 美しい田園風景とリアス式海岸

兵庫県の新温泉町から美しい山陰海岸に沿ってドライブして辿り着いたのは、京都の丹後半島に位置する網野町。

私が旅したのはちょうどお盆の時期だったのですが、ここ網野町で英語の先生として働くフィリピン人エルウィンがカウチサーフィンのホストとして家に迎えてくれました。

彼も日本に来て、まさか丹後半島のような場所に住むなんて思ってもいなかったでしょう。私もまさか丹後半島でフィリピンの方にお世話になるとは思ってもいませんでした。

田舎ですが網野周辺の美しいビーチや海岸線のある景色も気に入っているよう。網野町には八丁浜や、鳴き砂で有名な琴引浜があり、夕日が有名な夕日ヶ浦も車で15分ほどの距離。

一緒に夕日を眺めに行った五色浜からの景色も絶景だった。

都市部から離れているので、友人たちとなかなか会えないのがさみしいようですが、日本の田舎でなかなかできない体験ができていることには満足しているようです。

そんな彼と一緒に丹後半島周辺をドライブ旅。網野から半島西部から北部、東部へとぐるっと一周して網野に戻ってくるコース。

まずは丹後半島の北部へ。ここはリアス式海岸となっており、断崖絶壁の海岸線に沿うようにグネグネと曲がりくねった海岸線沿いの道。

そこから日本海を見下ろす美しい景色が続きます。

夏の丹後半島に広がる緑と奇岩が続く海岸は、まるで自然が作り出した芸術作品。

そんな美しい丹後半島を代表する絶景を眺めることのできる展望台の一つが、犬ヶ岬園地の駐車場近くにある展望スポット。

ここから経ヶ岬方向を眺める海岸線にはいくつかの奇岩が連なり、日本三景の松島に似ていることから丹後松島と名付けられました。

ここから整備された遊歩道を歩いて、犬ヶ岬まで歩けるトレッキングコースがあるみたいなのですが、照りつける太陽のおかげで暑すぎて断念。

また「京都百景」の一つにも選ばれている「立岩」も丹後半島を代表するスポットです。

周囲約1キロメートル、高さは20メートルの大きさにもなる巨大な玄武岩は、この地域のシンボルにもなっています。

周囲の海も美しく、浜辺で海水浴やバーベキューを楽しむ人々の姿もありました。

経ヶ岬へとさらに東にドライブを続けると、美しい田園風景が目の前に広がります。ここで見逃せないのは袖志地区にある棚田の風景。

「日本の棚田百選」にも選定されており、集落と棚田の先に日本海が見えるという美しい風景が広がっています。

棚田の風景に癒された後は経ヶ岬を通り越し、舟屋で有名な伊根町のある東部へとドライブ。

経ヶ岬から丹後半島南東の申崎へと続く地区は蒲入地区と呼ばれ、ここにも断崖絶壁が入り組んだリアス式海岸が続いています。

ここは通称カマヤ海岸と呼ばれ、絶景のドライブ・サイクリングコースとしても知られています。

そんなカマヤ海岸にある絶景スポットが蒲入ロードパークにある展望所。天気のいい日には眼下に透明度の高い海と奇岩が連なるカマヤ海岸の絶景が広がります。

カマヤ海岸から伊根に向かう途中、国道178号線から海岸沿いを走る道路に進路を変え、のろせ海岸沿いの道へ。

しばらくすると眼前に広がるのが「新井の棚田」と呼ばれる田園風景。きれいに整えられた棚田と背景に広がる日本海の青。

丹後半島に点在する様々な美しい風景を楽しみながら、ついに舟屋で有名な伊根へ到着。

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伊根の舟屋 伝統的な舟屋が建ち並ぶかつての漁村

今回の丹後半島の旅のハイライトとして楽しみにしていたのが、伊根の舟屋群。伊根湾周辺の約5キロメートルにわたって立ち並ぶ舟屋は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

私が訪れたのは土曜日だったのですが、道の駅や伊根の駐車場も満車状態。一目伊根の舟屋群を見ようと多くの観光客が詰めかけていました。

伊根の舟屋は、それぞれが海辺ぎりぎりに建設されています。一階は漁業のための船が格納できるガレージ、二階部分は居室となった、この地域で伝統的な構造の建物。

二階部分は居住空間になっているのですが、家族が生活する場所は舟屋から内陸に通りを挟んだ場所の母屋にあって、みなさんそちらに住まれているようです。

そうなると舟屋は離れといった感じでしょうか。

一階部分は海から船を直接引き上げ格納できるようにスロープがあり、漁に出る時はここから船を押し出すそう。

また、漁船や漁具の手入れ、魚干物の乾場や農産物の置き場などにも利用されています。

現在伊根湾周辺にある舟屋の数は約230軒ほど。船で伊根湾に出て、そこから眺める舟屋群の景色は壮観です。

これらの舟屋は江戸時代中頃から存在していたと考えられており、宮津藩にブリを年貢として納めていたという記録が残されているそうです。

ブリだけでなくカツオ、マグロ、イルカやクジラなどの追い込み漁なども行われていたのだとか。郵便局近くの小さな博物館の二階には鯨漁用の大きな銛も展示されていました。

伊根では切妻造の妻面を海に向けて建てられた舟屋がほとんどで、海に向かって妻側が見えるように並んでいます。それがまた統一感のとれた美しい景観を生み出しています。

そんな美しい景色をより楽しめるのは海上から。私がオススメするのは、偶然見つけた亀島丸という家族経営の海上タクシー。

1000円で船頭さんが伊根の歴史を説明しながら伊根湾を周遊してくれます。舟屋の見学も無料でさせて頂いて、とてもいい体験でした。

伊根の舟屋は海辺すれすれに隙間なく建ち並んでおり、津波や高潮の心配はないのかと考えてしまいます。

しかし伊根湾の出入り口にある青島という島が防波堤の役割をしている事、潮の干満の差が最大50cmしかない事、三方を山に囲まれ南側に開いた独特の地形から、そういった災害の心配は少ないのだとか。

日本にもこんなに素晴らしい場所があるのですね。おススメですので、もし時間があれば伊根の舟屋群や丹後半島をぜひ訪れてみてください。

おわりに

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