「近況報告」メンドーサ地方 アンデス山脈の麓で1ヵ月間コテージ生活

アルゼンチン ワーキングホリデー

お久しぶりです!元気にアルゼンチン生活を満喫しています。現在の滞在先は、高品質のワインと壮大なアンデス山脈で有名なメンドーサ地方。正確にはポトレリージョスという村の近くにある旅行者用のコテージで、仕事を手伝いながら滞在しています。

チリーアルゼンチン間の国境を隔てるアンデス山脈の美しい姿を、ここからは一望できます。天気によって毎日変わる、神秘的な自然のエネルギーに満ちた場所。

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アンデスの麓、いわゆる田舎に滞在中

現在の滞在場所はここです。その最高峰はアコンカグア(6960m)、北はベネズエラから南はチリとアルゼンチンのパタゴニア地方までの7カ国にもまたがる、アンデス山脈の麓。メンドーサからもそれほど離れていません。

「Las Margaritas」という宿泊施設で仕事を手伝いながらの生活です。仕事内容は家のリノベーションであったり、ガーデニングであったり。休みの日にはトレッキングで4000m以上もある高地を歩き、アンデスの自然を満喫しております。

最寄りの町「ポトレリジョス」までは10km。生活必需品や食料品を買える小さなショップも周りにはいっさいありません。

ただあるのは美しい自然。アンデス山脈とその氷河から流れてくる豊かな水。満点の星空と、しーーーんとした心地よい静けさ。気候は乾燥していて、雨はめったにふりません。

コテージのそばには氷河から流れ来る川があり、ここからポンプで水をくみ上げて、日々の生活に使っています。水は氷のように冷たいけれど、川から直接飲めるほど透き通った水。夏に水浴びすれば、最高に気持ちよさそう。

ここでは毎日移りゆく日々のなか、自然の美しさ、厳しさを存分に感じることができます。朝起きると燃えるように染まった山の姿に胸を打たれ、ある日にはまばゆいばかりの白銀世界にその姿を変えます。

コンドルや鷹が上昇気流に乗って、優雅に空を舞う姿も、毎日のように確認できます。時にはこの地域特有の突風が吹き荒れ、立っているのも大変で家の屋根が飛ばされそうなぐらいの強風の時も。

近くの丘を30分ほどかけて登ると、西方向には5000m以上もあるCerro Valleciosなどの大きな山、東方向には山間に浮かび上がるようにある青色をした湖を眺めることができます。

こんな絶景が毎日の散歩のコース。共同生活をしている犬の「レゲエ」は、良い相棒です。アルゼンチンらしく、この丘には馬も放牧されています。近づいても逃げずに大人しい。すごく人なれしているのでしょうね。

丘の上は平らになっていて、のんびりとするには最高の場所。白亜紀に隆起したという目の前に広がる神々しい山々からは、自然のエネルギーをたっぷりと感じることができます。

天気の良い日はここまで登って、本を読んだりすることもあります。最高に気持ちのよい場所です。この素晴らしい場所に滞在し始めて、もう1ヵ月以上。

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コテージでのまったり一人暮らし たまにホストファミリーと

私をこんな素敵な場所に滞在させてくれているのが、エドゥアルド一家。

写真はお父さんのエドゥアルド、奥さんのブランカ、娘さんのヴァレリアと子供のインティ。エドゥアルドはもう一人娘がいて、彼女の名はガブリエル。彼女たちはすでに結婚しているので、エドゥアルドとは別々に暮らしています。

奥さんのブランカはメキシコ出身。エドゥアルドもメキシコに15年ほど住んでいましたが、10年ほど前に故郷のアルゼンチンに戻ってきたそうです。

ここでしている主な仕事は、古くなっていた家のリノベーションです。少し前まで娘さんのヴァレリア一家が住んでいたのですが、彼女たちは別の家に引っ越したよう。そこで、この家をボランティア用として、リノベーション中。

まずは以前あったフロアを破壊して、新しい床をコンクリートで作って。新しいキッチンを導入し、排水設備も新しく。家の壁やドアや家具をペンキで塗りなおして、屋根も古くなってきていたので修理して。

何と滞在中に完成!快適に生活できるようになりました。最終日には新しくできた部屋で、祝いの宴も。

他にも敷地内に植物を植えたり、コテージの清掃を手伝ったり。一番楽しかったのが、丘の上まで通じるトレッキングルートをつくったこと。初心者にもわかりやすいように、目印を作ったり、大きな岩にペンキでサインを作ったり。

1ヵ月以上もいると、色んな事ができて、その変化が自分でも感じられて、達成感があります。これから来る人々が、リノベーションした家で快適に過ごせて、自分の作ったトレッキングルートを楽しんでくれたら最高。

ここには一人で滞在していたことの方が多かったけれど、大量の食料品をエドゥアルド一家が常に用意してくれていたので、好きなように自分で料理していました。たまに家族が来たときは、もちろん一緒に食事。

私がチャーハンやインドカレーを作って、家族みんなで一緒に食べたり、時には彼らがピザやパスタをご馳走してくれたこともありました。

もちろんアルゼンチンが世界に誇るバーベキュー「アサド」もやりました。ブラッドソーセージやチョリソー、ホルモン。アルゼンチンの牛肉はすごくおいしいですよ。脂肪のありすぎる日本の牛肉より好きかも。

普段エドゥアルド一家はメンドーサに住んでいるので、たまの週末は家まで遊びに行ったりしていました。ちなみにエドゥアルドはアンデス音楽が大好きで、自分で笛の演奏もする。これがプロみたいに上手い。その昔、彼は笛でストリートパフォーマーをしながらヨーロッパ各地を旅したらしいです。

音楽グループにも参加していて、レストランでの演奏もしています。一度だけその演奏会にも参加してきました。アンデス先住民の管楽器やギター、チャランゴなどの弦楽器を組み合わせた、アンデスのフォルクローレ音楽。

ちなみにエドゥアルドは絵も描きます。これもまたかなりレベルが高くて素敵。彼のホームページをここで紹介しておきます。興味がある人はチェックしてみてください。


https://eduardoaparicioapita.wordpress.com/

また嬉しかったのがブエノスアイレスに滞在していた時、カウチサーフィンで家に泊めてくれていたカルロスが、わざわざメンドーサまで遊びにきてくれた事。一緒にワイナリー巡りをして楽しみました。

コテージではエドゥアルドの友人達や、宿泊しているお客さんたちとも仲良くなれるのが楽しかったのとともに、スペイン語を勉強する良いモチベーションにもなっています。

メンドーサからも日帰り可能「Parque Provincial Cordón del Plata」でのトレッキング

ここでの滞在中のご褒美と行っても過言でもないのが、壮大なアンデス山脈にトレッキングに行くこと。「Parque Provincial Cordón del Plata」に近かったので、週末にはトレッキングし放題でした。

ちなみにメンドーサからも日帰りでトレッキング可能な「Parque Provincial Cordón del Plata」の場所はここです。下記の地図上のVallecitosに車を駐車し、トレッキングを開始できます。入場料も駐車料金も無料。

ものすごく簡素な登山ルートはこちら。参考までに。

一番高い山はCerro Plata(5930m)、ほかにもVallecitos(5470m)やRincorn(5364m)などのでっかい山がたくさんあります。野生動物(コンドル、鷹、キツネなど)も生息しており、コンドルが空高く飛んでいるのを頻繁に見ることもできます。

ちなみに私は鷹をまじかで見ることができました。意外とフレンドリーで、私の行く先々で追いかけてきました。

私はこの雄大な自然の中に4回も足を運びました。登ったのはStpanek(4200m)やEl Salto(4200m)などです。まだ冬の終わりだったこともあり、5000m以上には登れませんでした。残念ながらクランポンや、アイスアックスを持っていないのです。

日本語や英語で調べても、「Parque Provincial Cordón del Plata」の十分な情報がなかったので、少しどんな場所か簡単に紹介しようと思います。

登山口の「Vallecitos」までですが、公共の交通機関がないので、ヒッチハイクで登山口まで向かうことになります。レンタカーを借りたり、車があればベストですが。山小屋も登山口にあるので宿泊可能です。テントがあればキャンプするのも良いですね!

ちなみに私が滞在していたのは8月~9月です。アルゼンチンでは冬の終わりから春先にかけてという感じです。

Cerro Stepanek(ステファネック4200m)まで

VallecitosからStepanekまでは5時間程です。ここには様々なコースがありますが、まずは、Las Veguitasに向かいます。ここには山の上流から流れてくる豊富な水があり、最高のキャンプ地となっています。Vallecitosからは1.6kmほど、40分~50分ぐらいでしょうか。

週末にもなると多くの人々がテントを張って、キャンプを楽しんでいます。時にものすごい強風になることもあるので、キャンプする場合は、巨大な岩の近くにテントを張ることをオススメします。

ある日も「Parque Provincial Cordón del Plata」にヒッチハイクで向かっていると、ありがたいことに車が止まってくれました。ドライバーはニュージーランド出身のコリン。でもメンドーサに20年以上住んでいるらしい。

ちなみに彼の年齢は60歳。見た目は40歳代に見えます。若い頃から様々な山に登っているそう。アコンカグアへの登頂経験もあるらしい。彼いわく、アコンカグアは高所順応さえできれば、それほど登山技術が必要な難しい山ではないとのこと。

この「Parque Provincial Cordón del Plata」の山々も同じで、比較的簡単に頂上まで行けるそうです。彼は私が登ったこともあるストックカングリ(6120m)に登った経験もあり、ストックカングリに登ったなら、この付近の山々はもちろんアコンカグアも登れるよとの事。いや、そんなことないと思う。

そんな彼と一緒に登ったのがStepanek(4200m)です。La VeguitasからPiedra Grandeに向かう途中で、ルートを右にそれ、Stepanek方向に向かうことになります。

冬の終わりになったばかりで、まだまだ登山道には雪が残っています。でも雪は柔らかく、少し滑りますが、クランポンが必要なレベルではありませんでした。

60歳のコリンですが、急斜面も休憩しながら少しずつ登っていきます。「どうしたら60歳になっても、そんなに元気でいられるの?」「若さを保ちつづけたいなら、とにかくずっとやり続けることだ。スポーツでも山登りでも、ずっと続けていればこの歳になっても元気でいられるよ」

60歳になってもコリンみたいに4000m以上の山に登れるような体でいたい!そんな話をしていると、頂上も近くなってきました。前方にはCerro Rincornも見えます。

息を切らしながらステファネックの頂上に到達。頂上からは、もちろん絶景が見えます。反対側にはきれいに湖が。遠く広がった山の先にメンドーサまで見えました。

El Salto(4200m)とそのもう少し先まで

別の日にはEl Salto(4200m)から、もう少し標高の高いところ(4600m)地点まで登りました。ここに行くのもスタート地点はVallecitos。そしてLas Veguitasを経由するまでは、同じルートです。

Las Veguitasを越えて、次の目的地となるのがPiedra Grande(3780m)です。Las Veguitasからここまでの道は2.2km程のなだらかな道。初心者でも到達することができると思います。40分~50分ぐらいでしょうか。

Piedra Grandeを越えて、次の目的地となるのがEl Salto(4200m)です。2.8kmの距離です。80~100分ほどでしょうか。

ここはCerro Plata、Vallecitos、Rincornなどのより大きな山に行くときのキャンプ地にもなります。近くの川から水を補給することもできる、良いキャンプ地です。

El Saltoの少し手前には、小さな滝があるのですが、まだ春先という事もあり、凍りついています。しかし、耳を澄ますと、そこには春の気配、氷の下にかすかに水が流れる音が聞こえてきます。

4200m地点ですが、特に難しいルートではなく、体力に自信のある人なら、登山経験がなくても辿り着けるはずです。

春が近づいてきたこともあり、この日は登山客もちらほら見かけました。登山をしていてもアルゼンチンの人は優しい。「マテ茶飲むか?あったかいスープはどう?パンもあるよ!」とありがたく差し入れを頂くことも。

ここまで来ると、Cerro VallecitosやCerro Rincorn山も、すぐそばに見ることができます。すごい迫力です。次回夏に来たときは、頂上まで登ってみたい!

これまで歩いてきた道を振り返るとこんな感じです。湖もきれいに見え、最高に気持ちいいです。

こんなに美しい場所の近くに、1ヵ月以上も滞在できて、本当にラッキーです。この機会を与えてくれたエドゥアルド一家に本当に感謝です。

おわりに

1ヵ月以上も滞在すると、だんだんと自分の家のように感じてきます。またまた忘れがたい、再度訪れたい場所が増えました。

メンドーサでの滞在を終え、ゆっくりとパタゴニアまで南下していきます。次の目的地はサン・ラファエル(San Rafael)です。オーガニックファームに2週間ほどの滞在予定で、すごく楽しみにしています。

サン・ラファエルで2週間農業体験 そしてパタゴニアの玄関口ネウケンへ
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