[タンザニア] アルーシャ近郊のウサ・リバー村 メルー山の麓から旅を再開

タンザニア

2021年3月31日。世界中でコロナウイルスが蔓延しパンデミックとなっている中、2020年に中断していた世界旅をついに再開しました。

最初の目的地はタンザニア。カタール航空ドーハ空港経由(トランジット21時間)でキリマンジャロ空港に到着。

まずはタンザニア北部の街「アル―シャ」近郊の「ウサ・リバー」という村に、ボランティアとして滞在しています。

フリーWi-Fiがなくて2ヵ月間更新できませんでしたが、このたびモバイルデータを購入したので少しずつ更新していきます。

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ウサ・リバー村での日常 タンザニアでの生活に慣れていく

日本出発から2日目、ドーハ空港での長ーいトランジットを経てタンザニアの大地へ到着。この時期のタンザニアは雨期。想像していたアフリカのカラッとした青空、ではなく分厚い雲に覆われた灰色の空。

簡単な体温チェックの後、アライバルビザを取得しに行く。3ヵ月間有効なシングルエントリー・ツーリストビザは50USドル。簡単な質疑応答と指紋を採取されたのみで、実に簡単にビザは発行された。

キリマンジャロ国際空港の外に出ると、タクシードライバーたちが待ち構えている。しかし人数は少なく、しつこく勧誘されることもない。コロナ禍で観光客が減っている影響もあるのだろうか。

ホストが迎えに来てくれるのを待っている間、タクシードライバー達の一人と簡単な会話をしていると、そのうちの一人が送迎に来てくれるはずのヤコブに連絡をとるために、携帯電話まで使わせてくれた。
タンザニア、最初からいい印象だ。

さて無事にヤコブと出会えて、彼の住むウサリバー村へ。一体ここで何をしていたかというと、彼の家にあるパーマカルチャーファームでの農作業を手伝いながら、しばらくボランティアとして働いていました。

ワークアウェイというサイトを使用して、だいたい5時間ぐらいの労働の代わりに食費・宿泊費無料でホストの自宅へ泊めてもらうというような仕組みです。

ヤコブはアメリカ出身ですがタンザニア人の奥さんがいて、この土地に住んで8年。パーマカルチャーについての講座で講師をしていたこともあったそうで、タンザニアの文化を体験しながら色々と教われればというのが狙いでした。

まず慣れなければならなかったのがタンザニアの村での生活リズム。

7:00 起床し朝の農作業
10:00 朝食
15:00 昼食
21:00 夕食

日本とは全然違う生活リズム。

朝食はチャパティ(小麦粉と水で練って、薄く円形に伸ばした記事を焼いたピタのようなパン)やマンダージ(揚げパン)、ビトゥンブア(米粉が原料で甘い/形状は丸くでフワッとした食感)、キャッサバ、たまに自分で作ったピーナッツバターを添えて食べていました。

昼ご飯はトウモロコシの粉を水で練ったウガリ(タンザニアの主食)か米に何かおかずやサラダ。たまに外食でチプシー(フライドポテトを卵で包んで、お好み焼きのような感じに作る)やニャマチョマ(肉の炭焼き)を。

夜ご飯はダガー(小魚と玉ねぎ、唐辛子、緑野菜、トマトを煮込んだ料理)にウガリやご飯。インドのスパイスが簡単に手に入るので、よくカレーを作って食べていました。そのカレーにガーデンから採れたレモングラスを入れて煮込むとさらに美味い。

本当はヤコブの奥さんの手料理を味わいたかったのだけれど、不在だからしょうがない。すべてが計画・計算通りにいくとは限らない。ここはアフリカ(関係ないけど)。

その代わりに時々村の女性が家の掃除に来てくれて、タンザニアの家庭料理を作ってくれました。写真はキサンボという料理を作ってくれているところ。これをココナッツから抽出したジュースと混ぜて煮込む。これが美味しい!

自由時間に村を歩いてみると、肌の色の違う私はどうしても村人の注目を浴びます…。じろじろと見られたり。小さな子供は「ンズングー!ンズングー」とこちらに手を振ってニコニコしているし。「ンズングー」とは、スワヒリ語で(外国人)という意味。

それが少し大きな子供(推定15歳ぐらい)や大人の男になると「チナ―!チナ―!チュンチョンチャン!ホニュエチュアクニョアァー」などと、勝手に中国人だと決めつけ、訳の分からない中国語を投げかけてくる奴らも(もちろんそうでない人も大勢いますが)。

これはタンザニア中で発生し、「ンズングー!」と小さな子供に言われるとかわいいのでいいのですが、「チナ!チナ!」の方で話しかけられると、ちょっとイラっ。そのうち慣れて、ムカつきながらも失笑しながら手を振れるようになったのは成長。

それも地元の市場に行くともっと激しくなり、「チナ!ンズング!」の集中砲火を浴びることも。まぁそれを楽しめてショッピングできればいいのですが、慣れないと買い物だけで精神的に疲れるかも(笑)

彼らもバカにして悪気があって言っているわけでなく、彼らの溢れるフレンドリーさに由来する表現だということにしておきましょう。

何回か市場に通っていると、タンザニアの物価もわかってきます(地域によってもだいぶ違う事もあるのですが)。肉は1キロ400円 / トマトは中サイズ4つで25円 / アボガドは小サイズ25円・大サイズ50円 / バナナは1本5円 / パイナップルは中サイズ100円 / パパイヤも中サイズ100円。

タンザニア食べ物めっちゃ安い。

8年間この地に住むヤコブは友人も多い。毎日遊びに来る友人達との、毎週末に恒例になったのがバーベキュー!

ヤコブの友人で仲良くなったマサイ族のバラカやタボラ出身のエマと一緒に。市場で牛肉を買って、裏庭で火を起こして。パパイヤの葉っぱを肉にまぶして焼くと、肉が柔らかくなるらしい。

彼らが1Kgを三人で買う代わりに、こっちは一人で1Kg買ってるけど、まぁよしとしよう。タンザニアの文化では割り勘ではなく、その瞬間において最も金を持っている人が全部払うらしい。

そしてタンザニア人は、外国人は金持ちと思っているので自動的にンズング(外国人)が払うことになることも(もちろんすべてのタンザニア人がそうでないけど)。タンザニア旅2か月半で何度か奢ってもらう事もありましたが。

ヤコブと話していて面白いと思ったのが、彼がバラカや他のマサイ族の家畜の中に羊を数頭所有しているという事。家畜が小さい時に買って、彼らに育ててもらって、大きくなったら売るのだそう。

ヤコブだけが特別なわけでなく、どうやらタンザニアでは一般的なビジネスの形のよう。何だか投資ビジネスみたいで面白い。

契約書などはなく、互いの信頼で成り立っているとか。私も誘われましたが、タンザニアに牛を所有していてもなぁー…。

滞在している村の人たちと話すたびに、もっと彼らの言葉(スワヒリ語)ができればと思いました。タンザニアの人も英語は話せる人は多いのですが、村に行くと見つけるのは難しい。

今では旅をするのには、あまり困らないくらいのスワヒリ語の基礎の基礎は話せるようにはなりましたが、最初の努力に比べれば現在すでにあきらめぎみ(笑)

ヤコブの家には友人が突然現れることが多々。これはタンザニアの文化の一つで、友人の家にはいつ現れても大丈夫。日本みたいに事前に連絡をとる必要なんかない。実際に村で仲良くなった人にも、「いつでも来ていいよー」と言われ、サービスで言っているのでなく、本当にいつでも遊びに行っていい。

また滞在中に隣人の家のコンクリート壁が崩壊したことがあった。こちらは茫然として、「こんなことってある?最悪…」と思っていても、隣人は「ハムナシダ(なんてことないよ)」と、そんな事は何てことないと気にしない様子。何だかみんな時間に余裕があって、家族や仲間と過ごす時間を大切にしている。

逆にそのユルさゆえに待ち合わせの時間なんて、あってないようなもの。明日の予定の約束なんてできたもんじゃない。いつまでたっても始まらない。

タンザニアの文化の良いところと悪いところを両方経験しながら学んでいます。アジアともヨーロッパとも南米とも違う。ここはアフリカ。

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ウサリバー村の郊外に広がるアフリカの自然

ウサリバー村はメル―山の麓にあり、村の周辺を歩くだけで美しいアフリカの風景に出会うことができました。何だか想像していたアフリカの乾燥したサバンナのイメージと全然違って、緑が溢れる風景の中、人々は暮らしている。

そして少し森の奥に向かって入っていくと、一気に体感温度が変わる。森の静寂に包まれひんやりとした空気が体を包んでいく。

ガサガサと揺れる木の上を見上げてみると、コロブスモンキー、ベルベットモンキー、バブーン、ブラックモンキー、などが。自然がこんなに近くにある。

森の中には湧水が流れ出てきている場所があり、周辺の村人たちはここまで水を汲みに来る。何でも万病に効くという湧水なのだとか。

こんな豊かな自然と肥沃な土地を活かし、周辺では村人たちがトウモロコシやバナナを育てる。自然が近いゆえにサルが収穫物を食べてしまう事もたびたび起こるのだとか。

サルだけじゃなくて鳥だって。しかしながら野生動物の宝庫と呼ばれるタンザニアだって、ライオンやゾウなどの野生動物は国立公園にしかいません。

こちらは家に遊びにきたベルベットモンキーと呼ばれる青いお尻が特徴的なサル。飼い犬のレンドに見つかり、しばらくにらみ合った後あえなく退散。

こうやって、ゆっくりタンザニアの生活に慣れながら3週間ほど滞在したウサリバー。ここから新たな旅が始まったのでした。

おわりに

タンザニアは、ほぼ誰もコロナ気にしてません。マスク無しでパンパンのダラダラ(乗り合いバス)。

インスタグラムとツイッターでは、旅の最新情報をお届けしています。

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