[スリランカ] 仏教の国?4大宗教共通の聖地?セイロンティー?スリランカ旅の始まり

スリランカ。インド洋に浮かぶ島国。日本にいる時のスリランカのイメージといえばセイロンティー、仏教、カレー、ゾウがいっぱい生息といったぼんやりとした感じ。

そんなイメージと比べて現実はどうだったのか。合計で1ヵ月ほど滞在したスリランカでの体験を少しずつお話ししていければと思います。

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コロンボにあるキャラニヤ寺院でスリランカの人々の仏教への信仰の篤さを感じる

インド洋に浮かぶ島国スリランカ。インドの近くにある国という事で、ヒンドゥー教を信じている人が多いのかと思いきや、国民の70パーセントが仏教徒の国です。

国家と仏教の結びつきも強く、例えばウィキペディアによると最高位の僧であるマハーナーヤカの就任は、スリランカ大統領が命じることになっているのだとか。

そんな仏教が強く信仰されているスリランカには仏教の聖地とされる場所があり、その一つで首都のコロンボ近郊にあるキャラニヤ寺院(ラジャ・マハー・ヴィハーラ)を訪れてきました。

釈迦は三度スリランカを訪問したと伝えられており、三度めの訪問でキャラニヤ寺院を訪れたのだとか。その際に説教を行い、寺院のそばのキャラニ川で沐浴を行ったそうです。

キャラニヤ寺院内では裸足になる事がマナー。ですが、強い太陽光で熱々に温められた砂のおかげで足裏が熱いっ!足を火傷しそうになりながら日陰から日陰へと歩く。

キャラニヤ寺院の内部を散策していると、上下白色の服を身にまとった多くの参拝者の姿が。露出度の高い服装やショートパンツはダメ。清浄さを象徴する白い服を身につけて参拝するのもマナーなのだとか。

寺院で参拝者たちを観察していると、水が一杯に入った壺をもって菩提樹の周囲を周る人々が。3回周ってその水を仏像にかけるそうです。

菩提樹の周囲を周りながら、花や水、お米、ミルクなどを供える人々の姿も。

またキャラニヤ寺院の中には献灯台があり、参拝者がオイルランプに火を灯していました。使われているのはココナッツオイル。南国らしいですね。

献灯台に火を灯すことも供養になるとされています。明るくともった火の光が真理を正しく理解する心の智慧を象徴するからだとか。ゆらゆらと揺れる火の光がきれいだ。

菩提樹の前では座り込んで熱心に経典を読む人々の姿も。日本の仏教寺ではまず見かけない光景ですよね。

境内を見学した後はキャラニヤ寺院の内部へと向かいます。まず目に飛び込んでくるのが、寺院に施された美しい彫刻。

さらに寺院の入り口にも見事な象の彫刻が施された半円の石盤が。これはムーンストーンと呼ばれ、輪廻転生を表現しているのだとか。そして入り口の両脇にある石像はガードストーンと呼ばれ、悪霊が入るのを防いでいるのだとか。

仏教のお寺といっても、日本のお寺とは全然違いますね。

本堂の中に入ると目を惹くのが天井までびっしりと描かれた美しい壁画や仏像など。

壁画には15世紀後半から19世紀初頭まで存在したキャンディ王国時代の様子や、釈迦が来訪した時の風景が描かれています。圧巻の風景。

スリランカの仏教三大聖地のひとつであるキャラニヤ寺院。ここにお参りすると、これまで身についた悪いものが浄化され幸運を呼び込むのだとか。

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4大宗教の聖地アダムスピークで絶景の日の出に祈る

次にやってきたのは聖山アダムスピーク(実際は色んな呼ばれ方があります)。この山の山頂には足跡のような形をした穴が残されており、聖なる足跡としてあがめられています。

何世紀もの間、多数派としてスリランカを支配してきた歴代のシンハラ人の王達は、この足跡は仏陀がここを訪れた時に残したものだと見なし、聖地として巡礼の道を整備したそう。

おもしろいのは、ここが仏教だけの聖地ではないこと。イスラム教徒はこの足跡をアダムのものとし、ヒンドゥー教徒はシヴァ神のもの、キリスト教徒は聖トーマスのものと信じており、現在でも各宗教にとっての共通の聖地です。

山の名前も宗教や民族によって様々な呼び方があるそう。シンハラ語ではスリー・パーダやサマナラ・カンダ。イスラム教ではアダムスピーク。タミル語ではシヴァノリパタ・マライ。

仏教だけではないスリランカの多様な文化が入り混じった一面が感じられます。

夜中の間に山道を歩き、ご来光を見るというのが定番のスリー・パーダへと巡礼する歩き方だそう。まぁ私は昼から時間があったので午後からゆっくりと登り始めました。

標高2000m以上の山という事で簡単ではないですが、巡礼道として整備されているので安心。山道の途中には何軒もカフェや売店があり、そこで食べたり水分を補給しながら登ることができます。

私が歩いた乾季は巡礼者の数も多いそう。老若男女問わず、たくさんの人が巡礼のために登っていました。

私はかなり早めに山頂に到着したので、夜明けまでかなり時間があります。よく見ると山頂に巡礼者が休憩できる部屋があるとの事で、そこで日の出まで休憩することに。

部屋の中に入ってみるとビックリ。所狭しと巡礼者の人々が歩く隙間もないくらいに横にごろんとなって寝ている。私も外の寒い中待つのは嫌なので、何とかスペースを空けてもらって、一緒に休憩することに。

そしてついに日の出の時間。頂上には溢れんばかりの人、人、人。みんなでぎゅうぎゅうになって日の出を拝みます。さすがは4大宗教共通の聖地。

たくさんの人が見守る中、太陽はゆっくりと昇り辺りを照らし始めます。仏教徒、キリスト教徒、ヒンドゥー教徒、イスラム教徒関係なく降り注ぐ神々しいご来光。

次第に強い光が優しい光へと変わり、下界の姿が見えてくる。なんて美しいのだろう。

ご来光に合わせて祈りを捧げる人々。どんな強い思いがあって、ここまで登ってきたのだろうか。何かにすがるように巡礼道を歩き、ここで祈りを捧げる人々もいるのだろう。

スリランカの聖山いかがでしょうか?機会があれば是非とも登ってみてください。

スリランカといえばお茶?田舎の村で茶園を歩いてみる

聖山への巡礼を終えて、次に訪れたのは田舎の村キトゥルガラ。カウチサーフィンで見つけたホストファミリーが温かく迎えてくれた。ダナンジャヤファミリー。

彼らのおかげで地元の小学校を訪問して、スリランカの元気いっぱいの子供達ともふれあうことができた。

この地域で目立って目を惹いたのがお茶畑。スリランカのお茶は「セイロンティー」と呼ばれ、世界中で有名な事を思い出した。

スリランカで紅茶栽培が本格的に始まったのは、イギリスの植民地となってから。今ではインドとケニアに次いで生産量は世界第三位。

スリランカの中央高原地帯は、紅茶栽培にピッタリの気候だそう。標高が高く、深い森が広がり、涼しくて雨や霧が多い。

「少し茶畑を見学してみたいなー」とダナンジャヤに話してみると、近くの茶園の中に歩いて連れて行ってくれることに。

茶園に到着すると、茶畑で収穫の仕事をしているおばちゃん達を発見。全員女性のよう。

イギリスは紅茶栽培を始めた時、スリランカより以前に植民地化していたインドから茶園での労働者を連れてきたようです。

彼らのルーツは南インドに住むタミル人。今でも茶園で働く労働者のほとんどはタミル人の人々だそう。言葉は通じませんが、手を組ませてくれるくらい仲良くなりました(笑)

茶園は広大で、どこまでも茶畑が続きます。

道中には小屋が何軒かあり、その中に収穫済みのお茶が置いてありました。普段飲んでいるスリランカの紅茶も、仲良くなったおばちゃんの手で摘み取られたものだったりして。

茶園の中には集落のような場所がある。茶園で働く人々はこういった場所に住んでいるのかな。

ちなみに右下の写真はゴムの木。ここではゴムの原料の生産も盛んなようでした。

スリランカの旅の始まり。これからどんな風景や出会いが待っているのだろう。

おわりに

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