[南アフリカ] スウェレンダムでファームステイ 南半球で夏のクリスマスを祝う

ケープタウンを去り、次に向かったのはスウェレンダムという街。スウェレンダムは、ケープタウン、ステレンボッシュに続いて、南アフリカで3番目に古い街です。

南アフリカに到着早々この街にやってきたのは、ファームステイをするため。アフリカでのファームステイって何か憧れませんか?俺だけか。

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スウェレンダムでファームステイの日々

ケープタウンからスウェレンダムへの距離は220km。犯罪率の高い南アフリカで移動手段はどうしようと思っていたけれど、結局いつものヒッチハイクで移動することにした。

結果からいうとヒッチハイクは大変でした。南アフリカでは地元の人もヒッチハイクをするのが珍しくなく、彼らはお金を払って車に乗車します。それに犯罪率も高いので、ヒッチハイカーを乗せるのにビビっている人が多い。

スウェレンダムまでヒッチハイクするために、電車でケープタウンの郊外に行き、国道沿いでヒッチハイク開始。でもそこにはライバルもたくさん。彼らはお金を手に持ち、それをドライバーに見せるようにヒッチハイクしている。

南アフリカでは公共の交通機関がそれほど発達していないので、このようにヒッチハイクをする人が多いんだと思う。小さな街ともなるとバスもない。レンタカーなど車があると観光するのに便利だと思う。

こちらは全くお金を払うつもりがないので、お金無しの素手でヒッチハイク。やっぱり難しくて、他の地元の人が次々と去っていく中、3時間ほど排気ガスとほこりにまみれて待つはめに。

その後二人の娘さん達を連れたお母さんが止まってくれて、ついにケープタウンを脱出。水や帽子までくれようとして、「こんなに暑いのに大変でしょう」と。やっぱりどこにでもいい人はいる。

この経験からヒッチハイクの作戦を変更。ガソリンスタンドで直接人に頼む作戦に。これだと競争率も低く、直接相手と会話できるので、ヒッチハイクのために信頼関係が作りやすい。この作戦は見事に成功。

その後、2台の車を乗り継ぎ無事にスウェレンダムに到着。彼らにも「こんなに犯罪率が高くて危険な国でヒッチハイクするなんて、お前はクレイジーだ」と言われましたが。

スウェレンダムに到着したのは夜の19:00でした。暗くなる前に到着して良かった。知らない街で夜に到着するのは避けたいですしね。

ここスウェレンダムでは、郊外にある農場でボランティアとして1ヵ月ほど滞在させてもらっていました。アフリカの農場滞在って何だかワクワクしてやってみたかったんですよね。ライオンとかいたらどうしよう、いるわけないか。

農場は郊外にあるのでホスト家族のベネケが街まで迎えに来てくれた。南アフリカの典型的な?といったら怒られるかもしれないけれど、お腹がボンっとでたポッチャリした体系の人。強面の顔だけど、笑うとかわいい。

ベネケのファームはスウェレンダムの街から30kmほどの位置にあった。もともとは両親の土地だったみたいで、2007年からゆっくりと自身のプロジェクトを始めたようだ。

広々とした土地に、背後のランゲバーグ山が美しい。南アフリカらしい広大な土地と風景だ。

ベネケはここでファームステイの宿泊施設や、有機栽培の果樹園や畑をしていきたいそうだ。ボランティアとして手伝っていたのは、主にそれらの準備でした。

ちなみに住んでいたのはこんな家。お気に入りは野外に設置された屋外シャワー。大自然の中で浴びるシャワーは最高に気持ちよかった。

手伝っていた仕事の例といえば、バナナサークルといって、熱帯気候のパーマカルチャーで使われる家庭排水浄化システムを作ったりしました。

まず深さ2メートル、直径2メートルのほどの穴を掘り、そこに枯草や有機物などを入れ、そこへ家庭排水が流れこむようにする。その穴の周りにはバナナや水分を好む植物を植える。

中心にある穴では有機物の働きによって生活排水の汚物が分解され、そこから栄養分へと変わった水分をバナナと周囲の植物が吸収するという仕組み。

後はゲストハウスの掃除、鶏や動物の世話。外来種の木を切って、原産の木を植林したり、間伐材から大量にウッドチップを作ったり。

鶏を飼っていたので、歳をとった鶏を自分の手で屠殺から調理までやってみたりもしました。鶏の首をチョンとナイフで切り落とすのは恐怖でした…

切り落とした頭に仲間の鶏が駆け寄ってきて、出ている血を吸いだしたり、飼い犬がジャンプして鶏を食べたがったりと、まさに地獄絵図だった。

あーそうだ農場にはかわいい犬たちもいました。どこに行くにも後ろをついてきてかわいかったー。屠殺した鶏を奪おうとして食いちぎった時は、かわいくなかったけど。

こんなにかわいいやつらばっかりだったら最高なんですが、あまり近づきたくない動物も。例えば強力な毒をもった毒蛇とか。

まぁ、こんなヘビがいるのもしょうがない。なんたって周りは大自然。ワンちゃんも一度噛まれて病院送りになったのだとか。

休日にはヘビにビビりつつも大自然の中へ遊びに行ったり。

滞在していたファームからプラっと歩いて行けるのがいい。道中には、山からの湧水が流れる川も。時々はここで水浴びをしたりもしました。幸運な事にヘビはいなかった。

山の上にも歩きました。なんと農場が国立公園の敷地と接していているので、気づかないうちに国立公園の中を歩いていることも。どうりで美しいわけだ。道中には山小屋だってある。

山の頂上付近からは見事なパノラマ風景が。周辺では畜産業が盛んなので、ほとんどの土地が開拓されているようです。時期も乾季だったので土地も乾燥気味。

週末はこんな風に山に遊びに行ったり、時にはブラーイに誘われたり。は?ブラーイってなに?

ブラーイというのは簡単にいうと南アフリカのバーベキュー。南アフリカの人々は週末になると、家族や友人達で集まってバーベキューを楽しむことが多い。南アフリカを代表する食文化といっても過言ではない。

まずはこうやってビールを飲みながら、炭火をつくることからブラーイは始まる。うだうだ話しながら肉を焼くのが楽しい。

炭火ができれば肉を網ではさんでバーベキュー開始。ブラーイの定番は何といっても大きな肉塊とブルボスと呼ばれる巨大ソーセージ。

食パンにバターを塗って、玉ねぎ、トマト、チーズを挟んでつくるサンドイッチ。これを炭火で焼くのも定番。これがバーベキューの付け合わせになる。

ちなみにですが、南アフリカの肉はめちゃくちゃ美味しいです。アルゼンチンの牛肉と肩を並べるほど。日本の和牛も美味しいけど、また違った肉質。

ブラーイのお返しに、こちらも日本の寿司をご馳走しました。こうやって異文化交流できるのって楽しい。

こんな風に時間が過ぎていき、気がつけばクリスマス。2017年のクリスマスは南アフリカで祝いました。家族も親戚も呼んでファームで一緒に祝います。

クリスマスももちろんブラーイ!子供達も大喜び。

外にはクリスマスのために近くの丘からぶった切ってきたクリスマスツリー(笑)

みんなでクリスマスのプレゼント交換。

豪華なクリスマスディナー!家族の一員のように参加できるのはありがたい。

翌日は車の荷台に乗って、近くの川に水浴びに。南アフリカは南半球にあるので、クリスマスの時期は夏。日本の冬のクリスマスに慣れているから違和感があるけれど。

素敵な家族と過ごした南アフリカでのクリスマス。最高の経験だった。

おわりに

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