キルギスタン カラコルで語学学校の先生として滞在

キルギスタン
アルティン・アラシャン

11月のカラコル

ビシュケクを離れ、語学学校で英語を教えるためにカラコルにやってきました。カラコルはキルギスタン最大の湖イシク・クルという琵琶湖の9倍もある広大な湖の東端にある、キルギスタン4番目の都市です。都市と言ってもでっかい村みたいな感じですが。

カラコルで1ヵ月ぐらい日本語と英語を教えながらホームステイ。JICA隊員の皆様にお世話になりつつ、イシク・クル湖周辺で温泉に。アルティン・アラシャンという山間の美しい谷にもトレッキングしてきました。

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めっちゃ寒いカラコルに到着

カラコルに到着した瞬間思ったのは「ここめっちゃ寒い」ということ。カラコルの標高は1720mもあり、滞在していたのは11月,12月の真冬だったので極寒。町からは3000mを超す山々の景色も見え、その寒さゆえにスキーやスノーボードも楽しめます。


さてここカラコルにはワークアウェイで見つけた語学学校でボランティアをする為にきました。語学学校で子供に英語を教える代わりに、生徒の家にホームステイさせてもらえるという仕組みです。ボランティアにとってはホームステイでキルギスタンの文化を知ることができ、生徒にとっては一緒に暮らす中で英語の勉強ができます。

よーしホームステイしながら英語を教えるぞーっと気合十分で到着しましたが、しかし!到着した初日から4日までは、滞在先のホストファミリーがなかなか見つかりませんでした。「ちゃんと準備しておいてよー」と少しがっくりでしたが、ここでサプライズ。

生徒の一人が「カラコルで働いている日本人を知ってるよ」と教えてくれ、何とその方に電話してくれたのです。事情を話すと、ありがたいことにお宅にしばらく泊めていただける事になりました。

酒庭さん宅にて久しぶりの日本食!

酒庭さんはここでJICAのボランティアとして滞在していて西洋料理の作り方を教えておられました。キルギスの人もピザが大好きなようで、頻繁に家に招待されピザを作っているのだとか(笑)すごくいい方で結局ホストが見つかるまで、数日間お世話になりました。朝ごはんと夕飯まで準備していただいて、感謝です。

ホームステイ先から学校までの道

その後も酒庭さんには何度もお世話になり続け、地元民ぞ知る町内にあるモンチョ(ロシアンサウナ)に連れて行ってもらったり、日本食を食べに家にお邪魔したり、この後一緒にイシク・クル湖近くの温泉に行ったりもしました。

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語学学校での先生生活スタート

5日目にして無事にホストも見つかり、先生生活がスタート。何とこの時期は先生の数が足りずに、現地の先生のアシスタントをするだけでなく、授業内容を考えて一人で授業をするということに。

ボランティア先の語学学校

子供によってや年によって語学のレベルが違うので、どのようにして授業をするかいつも頭を悩ませていました。小さい子供向けには授業が飽きないように、歌を歌ったり体を動かしたりしながら授業をするのがいいんじゃないか。授業中に生徒が英語を話す機会をたくさんつくろうとボランティア同士で話し合いながら、悪戦苦闘しつつも楽しい学校生活。

主に小さい子供向けの授業を受けもっていましたが、集中が切れると本当にコントロールが効かなくなるので、常に彼らを楽しませるようにピエロのように授業をしていました。学校の生徒たちは外国人が来たという事で最初は大はしゃぎ。私も一緒にボランティアをしていたクレモーも一躍スター状態に。

語学学校の生徒たち

そして何と私が滞在しているということで、日本語の生徒も2人できましたー。一人は初心者でひらがなの書き方から教えるようなレベル。もう一人はアニメ好きの女の子で、片言の日本語を話すレベルでした。ほぼマンツーマンで授業をしていたのですが、かわいくてしょうがなかったです。

早めに学校に来て授業の準備をしたり、インターネットから授業で使えそうな教材を集めたりとたくさんの苦労はありましたが、子供から「楽しい授業ありがとう」という素敵なカードをもらったり、SNSでメッセージをもらったりすると嬉しかったです。英語の先生の苦労も経験しましたが、同時にやりがいも味わうことができ良い経験でした。

語学学校の生徒たち2

アルティン・アラシャンに真冬トレッキング

ある週末にはアルティン・アラシャンまでトレッキングにも行ってきました。ちょうど雪が降った日の翌日だったので積雪がすごかったのをよく覚えています。足元はビショビショになり靴もダメージを受け、つま先の部分がペロッとめくれてしまったり。

アルティン・アラシャンび向けてトレッキング

中央アジアというとシルクロードのイメージから乾燥した砂漠をラクダが歩いているといったイメージかもしれませんが、キルギスタンは国土の40%が標高3,000m以上もある山岳国なのです。なのでキルギスタン中の様々な場所にトレッキングできる場所があります。

標高約2,600mにある絶景のアルティン・アラシャンまでのルートもそのうちの一つ。比較的簡単に登れることと、絶景を見れること、そして何と日本人には特別な思いを抱かせる「温泉」まであるのです。

真冬のアルティン・アラシャントレッキング1

真冬のアルティン・アラシャントレッキング2

アルティン・アラシャンへの登山道入り口に行くためには、まずカラコル近くのアクスー村に行く必要があります。カラコルからアクス―村までマシュルートカ(ミニバス)で行き、そこから登山口までは歩きます。だいたい夏場なら5時間半ほどでアルティン・アラシャンまで到着します。

カラコルから登山ガイドを雇って登ったりもできますが、我々はガイド無しで登りました。ガタガタですが車道もあり、時々車も見かけました。ジープとドライバーを雇ってアルティン・アラシャンまで行くこともできるようです。

雪は深くひざ下ぐらいまで積もっている場所もありましたが、運よく車が前方に通過していったこともあり、積もっていた雪が押し固められ歩きやすくなりました。しかしゴアテックスの靴を履いていたにもかかわらず、靴下が濡れ足も濡れ始めブルブルと寒さを感じ始めたその時,

目の前には極寒の中で働いている男たちと、かれらの山小屋が。運よく彼らの休憩時間と重なり、彼らもこちらに向かって手招きしているので、行ってみることに。

トレッキング中に見つけた山小屋1

トレッキング中に見つけた山小屋2

彼らはここで木を切ったり、道路を補修したりする仕事をしている様子。小屋に入ると早速ストーブに火をつけて部屋を暖めてくれました。ストーブの上にヤカンを置いて暖かいお茶もつくる。濡れた靴下や靴もストーブの近くにおいて乾かしました。

こちらも何かシェアできるものがないかと、持っていたビスケットや食料をシェア。体だけでなく心も温まる休憩となりました。

そしてここから急登が始まります。予想以上に時間がかかって、アルティン・アラシャンに到着するころには日も暮れてきました。疲れ果てたティービーの荷物をクレモーとシェアして持ちながら何とかアルティン・アラシャンまで辿り着きました。

そして念願の温泉へ!温泉は露天風呂ではなく室内でしたが、めちゃくちゃ気持ちよかったなー。周囲の景色はすごくきれいで、また夏にも来てみたいと思いました。

アルティン・アラシャン1

アルティン・アラシャン2

JICA隊員たちとチョルポン・アタで温泉

またある週末にはチョルポン・アタという所に他のJICA隊員を尋ねて行きました。隊員同士でも定期的に集まっているみたいで、ノマド生活の私にはすごく羨ましかったなー。餃子を一緒に作ったり、近くの温泉に行ったり、久しぶりに日本人に囲まれて楽しかったです。隊員の人達はコムズ(キルギスタンの三味線)を流暢に演奏できる人もいたり、キルギス語やロシア語ができる人もいてすごいなーと感心。

JICA隊員たちとの温泉旅行

チョルポン・アタはイシク・クル湖の畔にある小さな町。夏には中央アジア中から湖水浴を楽しみにくる観光客で賑わうそうです。イシク・クル湖は世界第2位の透明度をもち、面積が琵琶湖の9倍もある広大な古代湖。標高が高く特に冬は厳寒の気候であるにもかかわらず、塩分を含むためマイナス20°Cを超えるキルギスの厳しい冬でも凍らないという不思議な湖。

隊員たちに連れて行ってもらったのが、湖のすぐ近くにある温泉。温泉は温度に分かれていくつかの温泉に分かれており、入るときは水着着用。雪を抱いた山々の絶景の景色を見ながらの温泉は極楽でした。そういえばカラコル湖で捕れた焼き魚もここで食べることができ、おいしかったのをよく覚えています。

チョルポン・アタ近くの温泉

チョルポン・アタ近くの温泉2

おわりに

学校の先生として働く経験をしたり、久しぶりに日本人の人々と時間を共にしたり、振り返ると楽しく思い出深い日々でした。カラコル滞在中にビシュケクに何度か行き、次の旅に向けてウズベキスタン、アゼルバイジャン、イランのビザもうまく取得。カラコルを離れた後は、キルギスタンのさらに奥地に向かいました。

旅の続きはこちら、

[キルギスタン] キルギスタンでリアルな田舎生活を経験したい 無計画ヒッチハイクが奇跡を呼ぶ
英語と日本語の先生をしながら滞在していたカラコルにも別れを告げ、キルギスタンの田舎生活をのぞきにナリン方面に向かってヒッチハイクを開始。 自然のきれいな田舎でホームステイしたい。でも観光客向けのホームステイは嫌だ。さぁどうやって探す? そし...

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