[エクアドル] カニャル地方でインカ道トレッキング ラグーナ・クレブリジャスからインカピルカまで

エクアドル

カニャル地方でシャーマンの家に滞在中、どこか周辺でトレッキングできる場所を探していた。そこでシャーマンのアレックスにおすすめされたのがラグーナ・クレブリジャスを経由して、インカピルカ遺跡まで歩くルート。

ラグーナ・クレブリジャスはカニャリ民族の神話の舞台、インカピルカはインカ帝国の遺跡。ラグーナから遺跡までのルートはかつてのインカ道だったという。

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トレッキング1日目: ピルコパタ(Pillcopata)からラグーナ・クレブリジャスまで

トレッキングの開始地点は、カニャリ地方の小さな村「ピルコパタ(Pillcopata)」。たまたま滞在していたシャーマンの家がピルコパタにあったのは幸運だった。

クエンカで知り合ったスウェーデン人の女性ジュリアも誘って、一緒にラグーナ・クレブリジャス経由でインカピルカ遺跡まで歩く。

ピルコパタからラグーナまでは17kmほどあり、1000mの標高差がある。普通に歩けば7時間ぐらいかかる。車が通過できる道なので、ヒッチハイクしながらラグーナ・クレブリジャスまで歩いていると、ピルコパタの郊外で運よくヒッチハイク成功。

そのままラグーナ・クレブリジャスまで車で楽ちんに到着。この距離と標高をピルコパタから歩くのは大変だっただろうな。

このラグーナ・クレブリジャスは、カニャリ民族の人々にとって神聖な場所。彼らの神話によれば、カニャリ民族の祖先の蛇である「レオキーナ」が住んでいるという。神聖な儀式を行うための場所でもあるとか。標高3900mほどに位置しています。

ヒッチハイクが成功し、想像以上に早く到着したので、今日はラグーナ周辺でひたすらのんびりすることに。まずはジュリアが準備してくれたスペイン風オムレツを食べて、その後は芝生に寝そべって寝る。

霧が立ち込め、神秘的な雰囲気に。さすがは神話のラグーナ。

ラグーナの入り口には国立公園で働くレンジャーが宿泊するための施設があり、そこに無料で泊めてもらえるという噂。噂だけだと信用できないので、エル・タンボ(El Tambo)にあるツーリスト・インフォメーション・センターに確認済み。

しかし実際にレンジャーと話してみると、施設は国立公園内で働く人々用なので、本当は旅行者は宿泊はできないとの事。でも色々話しているうちに、テントも持ってきていない事だし、結局そこに一緒に宿泊させてもらえることに。

さらにバイクに乗せてもらい、野生動物をみつけるためのツアーまでしてくれた。

バイクに乗りながら、野生のシカがピョンピョンと跳ね回っているのを、数匹みつけることができました。

ツアーから帰ってきてからは、持っていたもので夕食を一緒に作る。停電で電気がなかったのでキャンドルディナー。

こんな風に見ず知らずの旅行者に親切にしてくれるエクアドルの人々。日本に帰れば同じことを旅行者に返したい。

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トレッキング2日目: ラグーナ・クレブリジャスからインカピルカ遺跡まで

トレッキングをするために、ラグーナ・クレブリジャスまで来ておきながら、何もしなかった昨日。2日目の今日は、ここからインカピルカ遺跡まで18kmの距離を歩きます。

朝起きると、昨日のどんよりとした天気よりは少し回復。雨の中を歩くことにならなくて一安心。

このラグーナ付近は降水量も多く、周辺は湿原地帯。

今朝は風もなく、静かなラグーナ。周辺の山が鏡張りになって映る。きれいな景色だ。

ラグーナから登り、少しずつ標高を上げていき、かつてのインカ帝国のインカ道へ。丘の上まで登りきると、ラグーナ・クレブリジャスが見渡せる。

かつてはエクアドルもインカ帝国の一部だった。広大な国土をもったインカ帝国の遺跡の数々は、北はキトから南はチリのサンチアゴまで約3000kmに渡り並んでおり「インカ街道」と呼ばれている。

このインカピルカ遺跡まで続く道もその一部だった。

丘を登ると目に入るのが「Paredones(パレドネス)」と呼ばれる遺跡。

ここはかつてインカ道を行き来する人々が宿泊するための施設だったよう。キトから南に下り、インカピルカまで歩き、クエンカへ。もしかしたらクスコまで行く人々が、ここに宿泊していたのだろうか。

ここは標高4000mを越えるパラモと呼ばれる高原地帯。背の高い木は存在せず、こんな植物たちが生息しています。

道中では、牛の放牧も行われていました。4000mほどの標高。食べられるものも限られているだろう。

インカピルカまで足を進めていくと、見えてきたのが別のラグーナ。美しい風景。ただ他のインカ道で見たような石畳の整備された道は見当たらず、ただただ山道が続くばかり。

数時間歩き、San Jose de Culebrillas(サン・ホセ・デ・クレブリジャス)という小さな村に到着。ここからは車も通過できる道がインカピルカ遺跡まで続きます。

ここからは歩きながらも、得意のヒッチハイクでインカピルカ遺跡まで。乗せてくれたのは、おばちゃんが運転するトラックで後ろの荷台には牛が。「牛と一緒でもいいなら乗って行く?」と言われたので、乗せてもらう事に。

ただ牛との距離が近く、牛がおしっこしたり、糞をしないか心配になってくる。

そしてやっぱり心配した通り。尻尾がゆっくり上に持ち上がり、糞尿を。二人で大笑いして面白かったけれども。

そんなこんなでガタガタ道を通りインカピルカ遺跡へ到着。

インカピルカ遺跡には、インカ文明の特徴でもある、丁寧に削られた大量の石が隙間なく積み上げられた建物が。写真の楕円形の建造物は、太陽の神殿。カニャリ、インカ文化の祭典、儀式の場所として使われていたそう。

こんな遺跡があるくらいだから、かつてここには巨大なインカ帝国の都市があったのだろう。そして多くの人々がキト、インカピルカ、クエンカを行き来していた。今回歩いたラグーナ・クレブリジャスを経由して。

興味がある方はぜひとも訪れてみてください。

おわりに

ラグーナ・クレブリジャスからインカピルカ遺跡までのトレッキング。雨期は道もぐちゅぐちゅになっている事も多いそうなので、歩くなら乾季がおすすめ。夜は冷えるので温かい衣服を忘れずに。

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