楽しかったヴェリコ・タルノボでの滞在を経て、ヨーロッパ美しい村30選にも選ばれたコプリフシティツァの村へ。石畳の道に色鮮やかな伝統的家屋が建ち並ぶ、山間の静かな村。
その後ソフィアを訪れ、ブルガリアのワインの生産地として有名なメルニックという村へ。ただワインには手を触れずに、村からローゼン僧院への美しいトレッキングを楽しんだ。
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コプリフシティツァ ブルガリア革命の始まりとなった村
ヴェリコ・タルノボからヒッチハイクで次の目的地へと進む。宿泊先の予定もカウチサーフィンの予定もない。気楽なもんだ。
初春のブルガリアの景色。のどかな農村に、まだかすかに雪が残る山々を眺めながら、徐々にコプリフシティツァと呼ばれる村へ近づいてきた。
明るいうちに村へ辿り着けなかったので、今夜は村の数Km手前でキャンプ。
誰もいない静かな平原。初春の夜は、少し冷え込む。翌朝、日の出とともにコプリフシティツァの村へ歩き出す。
コプリッフシティツァは、日本旅行業協会JATAのヨーロッパ美しい村30選にも選出された村。ここには昔ながらの石畳の道や伝統的な家屋が建ち並ぶ街並みが残されています。
この村は、ブルガリアで一番最初に「美術館都市」宣言をしたことで有名な村です。その名に違わず、コプリフシティツァには個性的で豪華な伝統家屋が多く残っており、まるで村全体が歴史美術館のよう。
現在6つの家屋が19世紀のブルガリアの生活を伝えるハウスミュージアムとして一般に公開されています。
村に残されているカラフルで見事な装飾が施された建物や山に囲まれた美しい景観を、のんびりと歩いて回るのがおススメ。
それにしてものどかな村だ。
こんなにのどかな風景と、美術館都市の名に恥じぬ美しい街並みが広がるコプリフシティツァだが、この村はもう一つの顔を持つ。
この村は、オスマン帝国支配からのブルガリア独立を目指す革命運動が始まった場所なのです。その運動は、ここからブルガリア全土に広がっていきました。1876年4月20日の事です。
四月蜂起と呼ばれるこの革命運動は失敗に終わりましたが、その後露土戦争により、1878年ブルガリアはオスマン・トルコから解放されることになりました。
今では美術館都市として、その美しい山岳風景とカラフルな伝統家屋が建ち並ぶコプリフシティツァ。
世界中からの旅行者を惹きつける観光地としての顔とともに、ブルガリア独立運動の始まりの場所として、彼らの魂と誇りが残っている村なのです。
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ブルガリアワインの名産地メルニックでトレッキング
コプリフシティツァを離れて、ブルガリアの首都ソフィアへ。ソフィアではヒッチハイクで知り合った人々にシャワーを浴びさせていただいたり、家の倉庫を借りて泊めさせて頂いたり。
その翌日、ソフィアから再びヒッチハイクでメルニックという小さな村を目指す。何でもブルガリア随一のワインの産地であり、周囲には美しい自然が広がり、その中をトレッキングできるという。
ブルガリアでは、紀元前6世紀頃からワインが作られていた痕跡が見つかっています。ブルガリアの気候がブドウを育てるのに適した環境で、ブルガリア全土にワインの産地があるそう。あんまりブルガリアワインって聞いたことないけれど。
メルニックは小さな村で30分くらいあれば徒歩で回ることができます。村の中心部はかなり観光地化されており、お土産屋、ワイン販売店、民芸品の店、ホテルやレストランがぎっしり。
村の中心には小川が流れており、その川を挟んで両側にある通りには、赤いレンガ屋根の伝統的な家屋が並んでいます。
私はその中にある伝統的な家屋を改装したホテルや民宿に泊まらずに、テントを担いでボチボチ今夜の野宿先を探して歩く。
すると村の郊外、ローゼン僧院に向かうトレッキングコースの始まりに、昔の遺跡?廃墟のような場所を発見し、今夜はここでキャンプすることに。何と飲料水が出る水道まであった。
翌日、朝日と共に目を覚ましトレッキングへ。
乾燥した大地。
谷間から見晴らしの良い丘に出ると素晴らしい景色が広がる。遠くにはまだ雪を抱いた山々も。
ところどころニョキニョキと砂岩の山が飛び出している不思議な風景。
近づいて見るとこんな感じ。砂と岩でできた地層がニョキっと。
こちらは奇岩が連なり独特の風景を作り出している。トルコのカッパドキアみたい。
こんな栄養のなさそうな地層の上にも、しぶとく生きる一本の木。
こんな自然風景の中を歩き、ついにローゼン僧院へと到着。
この修道院が建設されたのは13世紀。しかしながら17世紀の火災で焼失し、その後18世紀に現在の形に再建されたのだとか。
修道院の建築自体も見事で美しいのですが、なかでも素晴らしいのが中庭にある聖母教会の宗教壁画。
壁全体が素晴らしい宗教画で埋めつくされています。
こんなに素晴らしい修道院と独特な自然風景が楽しめるメルニック。時間があれば是非とも訪れて見てください。
おわりに
メルニックを訪れた後は、次の国マケドニアへ。
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