ウマーニを離れた後は、フメリヌィーツィクィイという街を経由し、中世に建設されたポジーリシクィイ要塞とボトィン要塞へ。
この地は中世において、ポーランド王国、リトアニア大公国、モルダヴィア公国、オスマン帝国など各国を結ぶ交通の要衝であった。彼らによってこれらの要塞は建設され、改築され、現在でもその姿が残されている。
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経由地フメリヌィーツィクィイにて
ウマーニを離れ、フメリヌィーツィクィイという街へ向かう。こちらも特に目的があったわけではないのですが、経由地として数日滞在しました。相変わらずガタガタの道を通って、フメリヌィーツィクィイへ到着。
ここでカウチサーフィンでホストしてくれたのはアレックス。どの町でも温かく旅人を受け入れてくれるカウチサーフィンのホスト達。私にとって、彼ら無しで旅するのは不可能だ。
フメリヌィーツィクィイは、典型的なウクライナの地方都市といった感じ。この地域には紀元前2000年から人々が居住していた証拠が残っていますが、街として記録に残っているのは1431年のポーランド王国の一部だった時代。
その後オスマン帝国やロシア帝国、ソビエト連邦に支配され、現在はウクライナの地方都市。こんな場所までオスマン帝国の手が伸びてきていたとは。驚きですよね。
フメリヌィーツィクィイの街。申し訳ありませんが、個人的に特に見所は見つからなかった。そんな各都市訪れた場所に見所があるわけじゃないからしょうがない。
ちなみに街の様子はこんな感じでした。広場は庭園が見事に整備されており、きれいでした。
ウクライナの人々は花を贈りあう習慣があるようで、街の至る所で花屋さんがあった。
前回の記事で紹介したウマーニはユダヤ人のコミュニティがあった街ですが、そのウマーニとフメリヌィーツィクィイの間にあるメジビジ(Medzhybizh)という街も、過去に大きなユダヤ人コミュニティがありました。
最古の記録では16世紀の初旬からユダヤ人の人々が住んでおり、数々の重要なユダヤ教指導者が17世紀から19世紀にかけて、この地に住んでいたそう。
その中でもRabbi Israel ben Eliezer Baal Shem Tov(イスラエル・ベン・エリエゼル・バール・セム・トフ)さんは、正統派と呼ばれるハシディズムの創設者と呼ばれる超重要人物。
1740年にメジビジに移住してきた彼のお墓が、この地にあるのです。そのためウマーニと同様に、ここにも世界中から数多くのユダヤ教巡礼者が訪れるようです。巡礼者用の宿泊施設もありました。
ちなみにメジビジには1540年に建設された要塞も残されています。要塞の中はウクライナで起こったユダヤ人虐殺の展示がありました。
メジビジはユダヤ教や彼らの歴史について興味がある方には、興味深い場所かもしれません。
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カームヤネツィ・ポジーリシクィイ要塞
フメリヌィーツィクィイから南に南下。チェルニウツィーを訪れるついでに、道中にある中世時代に建設された2つの要塞を訪れることにしました。
あんまり期待していなかったのですが、どちらの要塞もめっちゃかっこよくて訪れた価値がありました。
まず一つ目は、カームヤネツィ=ポジーリシクィイ要塞です。この要塞があるのはカームヤネツィ=ポジーリシクィイという街。
現在のカームヤネツィ=ポジーリシクィイがある場所が記録に集落として初めて登場したのは1062年。キエフ大公国(ルーシ)の集落としてでした。
そして1352年から1793年まではポーランド王国に帰属することになります。しかしながら、ポーランド人、ルーシ人、アルメニア人など多民族の人々が共に住んでいた街でもあるそう。
14世紀からポーランド王国により、街はカミェニェツ=ポドルスキと命名され、発展していくことになります。
現在の旧市街にある要塞はポーランド王国時代に、街を守る要塞として再建・増築されました。
周囲の地形を活かして建設された要塞は、難攻不落の要塞として数々の襲撃にも耐えたそうです。
こんな要塞を眺めていると、映画やゲームの中の世界に迷い込んだかのような錯覚に陥りそうです。
ホトィン要塞
次に訪れたのはホトィン要塞です。ドニエストル川沿いに建設された要塞で、1325年に現在のような要塞の基礎があったそうです。城壁の高さは40mで厚さは6m。現在のような要塞の姿になったのは15世紀の頃だそう。
この地は中世において、ポーランド王国、リトアニア大公国、モルダヴィア公国、オスマン帝国など各国を結ぶ交通の要衝であった。
彼らによって何度も戦いが行われた。そのたびに各国の支配下になり、要塞は強化されていったのだとか。
ドニエステル川沿いにあることから、要塞の内部には水道設備まであったそうです。
敷地内にある正教会はロシア帝国がこの地を支配した時に建設されました。
あーカッコいい。何だかロマンに溢れる景色ですよね。数々の映画撮影もここで行われているそうですよ。
ウクライナを訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。
おわりに
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