サラエボの街を出発し向かったのは、モンテネグロとの国境沿いにあるストジェスカ国立公園。ボスニア・ヘルツェゴヴィナで最初の国内最大の国立公園。ここでボスニア・ヘルツェゴヴィナで最高峰のマグリッチに登頂。
その後ヒッチハイクでセルビアとの国境の街ヴィシェグラードへ。ヒッチハイクをしながら見た絶景の数々。その後、再び西へ。モスタルに行く途中のコニーツという地方都市へ立ち寄った。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの南部を周遊。
スポンサーリンク
ストジェスカ国立公園でボスニア最高峰のマグリッチへ
サラエボに滞在中、次の目的地を求めネットで情報収集。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの自然の美しさに魅了されていた私は、どこか自然の中に体をどっぷりつけることのできる場所を探していた。
そこで見つけたのが、ストジェスカ国立公園(Sutjeska national park)。1965年に設立された公園は、ボスニア・ヘルツェゴビナ最大で最古の国立公園です。
ストジェスカ効率公園内にある、ボスニア・ヘルツェゴビナの最高峰マグリッチは標高2368m。この国立公園内にはヨーロッパでは最後に残った貴重な原生林もあるよう。これは行くしかない。
マグリッチ登山のベースとなるのは、ティエンティシュテ(Tjentište)という街。まずはサラエボからヒッチハイクでこの小さな村に向かう。
村の中にゲストハウスもあるのだけれど、私はお金の節約のためにテントで就寝。ここに住んでいる人に直接頼んで、家の庭でテントを張らせていただいた。村内のお店でハムやトマト、ツナの缶詰を買って、明日の登山のための準備完了。
こちらが登山口までのルート。
登山口までは歩いて行くこともできますが、車で行けるのにわざわざ歩くのもね。私は早朝に起床し、この自動車が通れる道を歩きながらヒッチハイク。
幸運な事にスロバキアからの旅人に無事拾ってもらえました。車でガタガタの道を登山口まで。ここから歩き始めます。ありがとうスロバキアのカップルさん。
駐車場のある登山口から、まずはハート型のトルノバスコ湖(Trnovacko)を目指すハイキング。ここでキャンプもできるそう。
途中ボスニア・ヘルツェゴヴィナからモンテネグロへ国境を越えるこのルート。念のためパスポートを持っていきましたが、山道の中に看板があるだけで何のチェックもありませんでした。違法入国?こんなんでいいのか?
トルノバスコ湖までの道はなだらかで、周辺の絶景を楽しみながらの山歩き。岩のゴツゴツした山が遠くに見える。登山ルートもはっきりしていてわかりやすい。
途中いくつか小屋がありました。作業用の小屋?それとも誰か住んでいるのか。
「モンテネグロへようこそ」という看板を通り過ぎ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナからモンテネグロへの国境を通過。ただ絶景が広がるだけで、国境を越えたという実感がまったくない。同じ景色。自然に国境はない。
しばらくすると下り道、森の中を歩く。
そしてトルノバスコ湖へ到着。まだまだ正午を過ぎたぐらいの時間に目的地に到着してしまった。ここには山小屋もあり宿泊も可能。かわいい羊達も放牧されていました。
湖周辺の景色はこんな感じです。どーん。
めっちゃくちゃきれいです。こんな場所なら何日でもキャンプしたいと思えるほど。食料が2日分しかないけれど。
本当は今日ここでキャンプして、翌日にマグリッチ(2368m)へと登頂するつもりだったけれど、やけに早く到着してしまったので、今日のうちにマグリッチまで登頂することに。
トルノバスコ湖からマグリッチ頂上までは5.5kmで880mの登り。なかなか急登ですが、一気に登っていきます。
しばらく登っていくと、キャンプ地のあるトルノバスコ湖を一望できます。へぇー、ハート形の湖だったんだ。
標高を上げるにつれて、景色もどんどん良くなってくる。
頂上付近には緑の絨毯のような高原が広がっていました。
ハート形の湖、トルノバスコ湖があんなに小さく見える。
ふと足元に目をやると、高山植物が咲いていました。黄色、水色、紫色、白色。ゴツゴツした岩山に育つ、可憐な花。
頂上に到着すると、そこからは360度のパノラマ風景が。このマグリッチは丁度ボスニア・ヘルツェゴヴィナとモンテネグロの国境沿いにあるので、頂上からは両方の絶景が楽しめます。
しばらくの間山頂でこの絶景を楽しんだ後は下山。
トルノバスコ湖に戻ると、サラエボから来ている登山客たちも。せっかくなので、一緒にキャンプさせてもらいました。湖畔でのキャンプファイヤーっていいですね。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナのストジェスカ国立公園。頂上からは360度の絶景パノラマ。山に囲まれた美しい湖でのキャンプも最高。おすすめのトレッキング候補です。
スポンサーリンク
ヴィシェグラード ドリナ川に架かる橋
ストジェスカ国立公園でのトレッキングを終え、なんとなくボスニア・ヘルツェゴヴィナの東の端へ行ってみることに。計画なしのヒッチハイクで行けるところまで行き、テントで眠ってまたヒッチハイク。
1日目は小さな村のレストランにお願いして、敷地内でテントを張らせてもらう事に。何とこのレストラン、プールとシャワーまであって、お言葉に甘えてシャワーも浴びさせてもらいました。ありがたい。
ヴィシェグラードまでは、ずっとドリナ川に沿って道路が伸びている。このルートがまた絶景なんだ。川の色が何ともいえないエメラルドグリーンで、呼吸をするようにゆったりと流れている。
そしてヒッチハイク2日目。ヴィシェグラードへ到着。ドリナ川沿いの美しい街。
ここヴィシェグラードでの一番の魅力は、ドリナ川に架かる全長180メートルある石造りの11組のアーチが美しい巨大な橋。正式名称はソコルル・メフメト・パシャ橋。
この橋は16世紀オスマン帝国の支配下で作られた。ボスニア・ヘルツェゴヴィナには、このヴィシェグラードの橋のように、オスマン帝国時代の美しい建造物が多く保存されている。
この橋は、イヴォ・アンドリッチの「ドリナの橋」という小説の舞台として一躍有名になったそう。映画化もされているそうです。私は、まだ読んだことはないのですが、一度手に取って読んでみたい。
偶然にも私が訪れた日は、街のお祭りの日。その一環として、橋の一番高い場所から川に飛び込む際のジャンプの美しさを競うコンテストが開催されていました。一番高いところだと、20mぐらい高さあるんじゃないかな。
川沿いにはベンチやテーブルもいくつか整備されていました。そこに座りチェバピを頬張りながら、飛び込みコンテストを観戦。膝を折って飛び込み、膝から着水するのが主流だけれど、頭から飛び込む猛者も。
感染後はヴィシェグラードを散歩。ゆったりとしたドリナ川の流れを眺めながら。
ヴィシェグラードの街の中心部からドリナ川の対岸側にはビューポイントがあり、小高い丘の上からドリナの橋と街の風景を眺めることもできます。美しい風景に思わずため息。
ヴィシェグラードは小さい街なので、徒歩で十分歩き回れます。街の中心部にあるアンドリッチタウンには、カフェやレストランが建ち並び、休憩するにはピッタリ。
まぁ小さい街なので、ドリナ橋以外にはこれといって見所が…
夜。レストランでおじさんから仕入れた情報によると、ヴィシェグラードの街でロックコンサートが行われるという。これは参加するしかない。
夜がふけるにつけ、会場にはポツポツとお客さんが集まり始める。何組かが演奏し、最後のバンド。有名なバンドなのか会場も大盛り上がり。そして、ここで奇跡のヒッチハイク応援歌を彼らが歌う。
「オートストップ!オートストップ!オートストップ~!」
オートストップとは、こちらの言葉でヒッチハイクという意味。残りの歌詞は全く聞き取れないけれど、オートストップだけは聞き取れる。何かここにきてヒッチハイクの旅を応援されてるような気がした。そしてテントで就寝。
コニーツ サラエボとモスタルの間にある美しい街
ヴィシェグラードの街を後にして、次は西方面へとヒッチハイク。途中ヒッチハイクで乗せてもらった人の家に招待してもらいながら。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの人々は本当に親切。
そしてこちらのルートも絶景。ボスニア・ヘルツェゴヴィナには、至る所にたくさんの美しい川、緑が溢れている。
ここコニーツにも17世紀のオスマン帝国時代に作られた6つのアーチの立派な石橋がある。こちらはネレトヴァ川に架かる橋。
橋の周辺にある旧市街も小さいながら見ごたえありです。サラエボからモスタルに向かうなら、途中に立ち寄ってもいいんじゃないかな。
またコニーツの近くのボラチュコ湖は緑あふれる山々に囲まれた美しい湖。コニーツに到着した日は、ここでキャンプしました。
こんな美しい自然がたくさんある場所に来ると、やっぱり重いけどテント持っててよかったなーと思います。
今では旅にテントは必需品。
こんな日はきれいな湖で泳いで水浴び。おいしいチェヴァピを食べて、ビール飲んで。
ここコニーツはネレトヴァ川上流からのラフティングも有名だそう!ラフティングって、まだやったことないけど、楽しいのかな。機会があれば一度挑戦してみたいな。
2日ほど滞在したコニーツを離れた後は、モスタルへ。ここで1ヵ月ぐらいの長期滞在をすることに。
おわりに
インスタグラムやツイッターでは旅の最新情報をお届けしています。よろしければフォローお願いします。
コメントを残す