トーゴに別れを告げてやってきたのは隣国ベナン。
国境は西をトーゴ、北をブルキナファソ、東をナイジェリアに挟まれた国。
土着の宗教ブードゥー教が国境にされているという事で、一体どんな場所なのか。いざ…。
グラン・ポポ ベナンの海辺の暮らしを体験して
トーゴのロメから海岸線沿いに走る路線バスに乗って郊外の街まで。そこからヒッチハイクであっという間にベナンとの国境までやってきた。
それもそのはずで、ロメからベナン国境までは50kmほどしかないのだ。
事前にオンラインビザを取得していたので、パスポートに入国スタンプをもらい何の問題もなく入国。
最初の滞在先グラン・ポポへ。
もう行く先々のどこでもカウチサーフィンで泊めてもらっているけれど、グラン・ポポでもホストのオメルにお世話になる事に。
オメルはサッカーのコーチとして、プロサッカー選手を目指す子供達を指導するしながら、両親がいなかったり、厳しい環境に置かれた子供達を支援する活動もしている。
10人程の子供達もオメルと同じ家に住んでいて、ここから学校に通っている。
家自体は大きく、目の前はビーチという最高のロケーション。雨期の現在は、蚊が多いのが難点だけれど。
グラン・ポポはリゾート地だと聞いていたけれど、どうやらそれだけでもなさそうだ。
確かにプール付きの高級そうなリゾートはある。それでも巨大なホテルでなく、こじんまりとしたアットホームな感じ。
その中でも人々は彼らの日常生活を送っており、ちょうどよい具合の観光業が存在しているような感じがした。
例えば、伝統的な人々の暮らしも残っているのです。
グラン・ポポの海辺を歩いていた時、何やら村人たちが綱を大勢で引いているのを見かけた。
何だろうと思って綱の先を見てみると、それは海へと向かっている。
そう、彼らは村人同士で協力して地引網漁をしていたのです。
せっかくなので、少しぐらいならと一緒に綱を引くのを手伝わせてもらう。
西アフリカの金属製パーカッションのアトケ(だと思う)の、カンカンカンカンという音色に合わせて人々は歌い、リズムに乗って綱を引く。
気づいたら朝の9:00から昼の3:00まで手伝っていたのですが、かなりの重労働でした。
村人の皆さんはこれを毎日やるそう。「明日も来いよ!」と言われましたけど、一日で十分(笑)
仕事を手伝った人は魚を分けてもらえるようで、大きなボウルに一杯の小魚を頂いた。
宿泊先の皆や子供達にお腹いっぱい魚を食べさせてあげる事ができ自己満足。
グラン・ポポのビーチは波が高くて、海水浴には適していないけれど、散歩するには最高の雰囲気。
ずーっとどこまでも続くかのような砂浜とヤシの木に癒される事間違いなし。
そして海辺を歩いていると、「ヨボ―ヨボ―!」と子供達から声がかかる。ヨボとは現地の言葉で外国人の意味。トーゴでもだったけれど、ベナンでも一緒か(笑)
ここではリゾートと現地の人の暮らしが混ざっていると前述した通り、ビーチにも簡素な村人の家があると思えば、その隣にはビーチパラソルにビーチチェアー。
さてグラン・ポポの郊外にも足をのばしてみます。海辺沿いに東へ歩いていく。
海辺の反対側には川が流れており、ラグーンを形成している。
川の向こう側にも集落があり、人々は手漕ぎのボートを使って行き来しているようだ。
海辺だけでなく、この川でも漁が行われていて、手投げの網では小魚やエビが獲れるよう。
川辺には葦のような植物が群生しており、人々はそれらを刈り取り、乾燥させ手工芸品を作る。
河原一面に広がて葦を乾燥させていたり、手漕ぎのボートでそれらを運搬していたり。
そんな何気ない彼らにとっての日常風景が、私にとっては特別で美しく感じるのは不思議だ。
こうして乾燥させた葦から床に敷くマットなどが作られる。
ラグーンから海辺に目をやれば、そこにはココナッツをつけたヤシの木が林立する。
のどが渇いてちょうどココナッツジュースが飲みたかったので、ビーチ沿いの小さなお店に「ココナッツは売っていませんか?」と聞くと、
そこの子供がするするとヤシの木に登って、大きなココナッツを一つ採ってきてくれた。すごい身体能力だ…。
そしてその横ではお母さんが乾燥したヤシの木の葉を裂いて束ねて、部屋を掃除する箒を手作りしている。
ブログを書いている今思い返しても、グラン・ポポはいい場所だったな―。もう一度再訪したくなってくる。
川やラグーンの中には、水の中に浮かぶ浮島のような集落もある。
地球上の様々な場所で、その風土・環境にあった暮らしを人々は営んでいて、そこから独特の音楽や芸術、宗教などが生まれる。
本当に世界は面白い。
ベナンの宗教といえば、グラン・ポポの村々でも見かけたブードゥー教の祭壇や神社のような建物。
ブードゥー教とは、
ベナンにおけるブードゥー教は、国の伝統的な宗教であり、人々の信仰と文化の一部として存在しています。ブードゥー教は、ベナンを含む一部の西アフリカ諸国で信仰されています。
ブードゥー教は、神々や祖先の崇拝に焦点を当てるポリティーシュンな信仰体系です。信仰者は、神々や祖先が人々の生活に与える影響を信じており、彼らとコミュニケーションを取ろうとします。
ブードゥー教の実践は、儀式や祭りを通じて行われます。信仰者は、神聖な場所である寺院や聖地を訪れ、祈りや奉納を行います。また、特定の神々や祖先に対して供物を捧げることもあります。
また、ブードゥー教では「ヴードゥン」と呼ばれる司祭が重要な役割を果たします。ヴードゥンは、神聖な力や知識を持つとされ、信仰者の助けや神聖な儀式の指導を行います。
ベナンのブードゥー教は、奴隷制度の歴史とも関連しています。奴隷制度の時代に、アフリカの様々な地域から連れてこられた人々が自分たちの宗教や文化を持ち込み、ブードゥー教が形成されました。そのため、ベナンのブードゥー教は、アフリカの多様な要素を含んでいます。
なお、ブードゥー教は宗教としての信仰だけでなく、文化や芸術とも密接に結び付いています。ベナンの伝統的な音楽や踊り、彫刻などは、ブードゥー教の影響を受けています。
ただし、ベナンの宗教状況は多様であり、キリスト教やイスラム教など他の宗教も広く信仰されています。ブードゥー教は、特定の地域や共同体でより強く存在していると言えます。
Chat Gpt より
多神教に祖先崇拝。日本人にはコンセプトが理解しやすい宗教かもしれない。
最後にグラン・ポポの小さな博物館(無料)で展示を拝見させてもらった。
現地に昔から伝わる神話の神々の姿だろうか?人魚のような神や、顔が3つある阿修羅のような神などなど。実に興味深い。
これからベナンを旅しながらもっと彼らの信仰について知る機会があるだろうか。
グラン・ポポの後は、ベナンの南部そして再び北部を目指す。
おわりに
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