サン・クリストバル・デ・ラス・カサスを離れ、目指すはグアテマラとの国境沿いのチアパス州南部。
近年麻薬カルテルの抗争により観光客の減少も続いているらしいとの噂。
ただ同時に美しい自然や先住民の人々の暮らしが残る地域だともいう。
コミタン近郊の絶景の滝 チフロンの滝へ
サン・クリストバル・デ・ラス・カサスを離れ、目指したのはコミタンという街。
この街で数日間過ごしながら、まず訪れたのはチフロンの滝(Cascada el Chiflon)。
ターコイズ色をした美しい川、その川に流れ落ちるいくつもの滝は素晴らしい風景だった。
チフロンの滝へは一人で訪れたのではなく、カウチサーフィンでお世話になっていたホストの二人と一緒に。
仲の良い姉妹で、滝には氷で冷やしたビールを持参。
飲みながら滝までの登山道を歩き、川で泳ぐのがメキシコ流の楽しみ方だった(笑)
チフロンの滝はその美しさもだが、トレイルが整備されており、流れる川を上流に向けて歩きながら、いくつもの滝を楽しめるのがいい。
そしてその道中や、帰り道では川の一部で泳ぐこともできる。
メキシコからグアテマラへと国境を越える前に、ぜひとも立ち止まって訪れてみてほしいと思う。
ラ・フロリダ チアパス州南部の小さな村で1ヵ月半滞在
コミタンでチフロンの滝を訪れた後に、向かったのはラ・フロリダというグアテマラとの国境付近の小さな村。
なぜそんな小さな村に滞在することになったかというと、ここでワークアウェイでのボランティア先を見つけたから。
本当は2週間ほどの滞在を予定していたのだが、色んな人々と出会いながら、何とも居心地が良くて1ヵ月半も滞在してしまった(笑)
ラ・フロリダが、どんな場所であったのか紹介していきたいと思うので、まずは私が滞在していた小屋がこちら。
毎朝バルコニーから眺める木漏れ日が美しかったのを思い出す。
ここで一番印象的だったのが、敷地内を流れる川の美しさ。
シャワーを浴びるよりも、ここで体を洗うのがめちゃくちゃ気持ちよかった。
そしてこの小川には各国からのボランティアにより彩られた、かわいらしい橋が架かっている。
ホストのオメロは、この橋を渡るたびに彼らのことを思い出すのだろうと思う。
またバナナやコーヒーの木に加えて、敷地内には色とりどりの花が咲き乱れ、散歩するのが楽しかったのも思い出す。
ラ・フロリダは標高900mほどに位置し、年中温暖な気候が続く。
カルダモンやコーヒーの栽培が盛んなようで、水も豊富にあり、こんな土地なら何でも元気に育ちそうだ。
こんな美しい場所に滞在させてもらいながら、どんな仕事の手伝いをしていたかというと、動物の世話をしたり、
ペンキを塗ったり、ガーデニングをしたり、頼まれて看板を作成したり、
こちらは、キノコの栽培用に灌木を積んだり、
スラックラインの遊び方を教えてあげたり、
こんな風に現地の文化を経験させてもらいながら、色んな仕事を手伝っていました。
ちなみにこの地域の文化で一番記憶に残っているのが、この辺りではチチャラと呼ばれるセミを食べる事。
食べるのは成虫になったセミではなく、夜に変態するために地中から出てきた変態前のセミ。
茹でて、油やバターで揚げ焼きして食べるのだが、サクサクとした食感で、苦みも臭みもなく美味。
他にもコーヒーをコマルで焙煎したり、バナナの葉で包んで作るチーズ。川に生息するタニシ?を食べたり、
トルティーヤを手作りする方法を学んだりと素晴らしい文化交流。
同じ場所にずっと滞在していると、その地域に知り合いも増えてきて、より深く現地の人々と関われるのが面白い。
下の写真の吊り下げられた木には、現地に生息するミツバチの巣があって、そこからハチミツをとる。
ある日には近所の方の誕生日へ。
風船を膨らませてデコレーションを手伝ったり、プレゼントを準備したり。
少しテキーラ飲みすぎたけれど、最高の思い出ができました。
最高のボランティア生活を通して、メキシコにまた1つ戻ってきたいと思える場所ができてよかった。
ラグーナス・モンテ・ベジョ国立公園
ラ・フロリダ滞在中には、周辺にある素晴らしい自然の数々を訪問した。
その中の一つがラグーナス・モンテベジョ国立公園。
標高1500mほどの高地にいくつもの美しい湖が点在する風光明媚な場所だ。
ここには数回訪れたのだが、初回は滞在先のホスト家族に連れられて、国立公園内にある一つの湖へ釣りへ。
めちゃくちゃきれいな場所でしたが、魚は一匹も釣れず(笑)
別の機会には、シンコ・ラゴスと呼ばれるエリアにあるトレイルをハイキング。
うっそうとした森、蝶やカラフルな鳥も飛び回り、美しい湖を眺めながら。
トレッキングの中盤では、ひっそりとした美しい湖畔にも立ち寄る事ができる。
ラグーナス・モンテベジョ国立公園は、観光客にも人気の場所だが、ここまで歩いてくる人は珍しいため、写真のような素晴らしい風景を独り占めできる。
楽園のように絵になる風景が広がる。
そして湖の透き通った水で泳いだ後は、再び山道を登り、シンコ・ラゴスの絶景を上から見下ろす。
心が洗われるようなチアパス南部の絶景だ。
知られざる絶景の滝 オホ・デ・アグア
次に紹介するのはオホ・デ・アグア(Ojo de agua)と呼ばれる展望台と、そこからトレイルを下った場所にある絶景過ぎる川と滝。
ここはあまり旅行者には知られていないが、他を凌ぐ素晴らしい景色が待っていた。
まずは展望台からの風景。山の向こうはグアテマラ。
展望台から少し車道を下った先にあるトレイルの入り口。
下っていくと、まず辿り着くのがオホ・デ・アグアの滝を見下ろす展望台。
そしてさらにトレイルを辿り、渓谷の谷底まで下った先に待っているのはターコイズ色をした川。
川の一部には流れが遅いプールのようになっている場所もあり、こんな絶景の中で泳ぐこともできる。
水の透明度も最高に高く、川底まで透き通って見えるほど。
またオホ・デ・アグアで一番面白いのは、川や滝の流れる浅い場所を歩いて、滝の上部まで登っていけるところ。
何段にもなって流れ落ちる滝を水しぶきを浴びながら登っていく。
そして滝の上部から見下ろす渓谷の絶景。
滞在中に二度、平日に訪れたのだが、訪問客は自分一人のみだった。
現在はまだ知られざる滝といえるが、有名な観光地となる日も近いと思われるほどの素晴らしい場所だ。
ラス・ヌべスの滝
チアパス州には美しい滝がありすぎる。
その一つであるラス・ヌべス(Las Nubes)の滝を訪れた。
ここには滝の景色だけでなく、周囲をトレッキングできるコースもあり、熱帯雨林のなかをマイナスイオンをたっぷり浴びながら森林浴できる。
ラス・ヌべスのハイライトは、ハイキングで辿り着くことのできる展望台からの圧巻の風景。
そこから眺めるターコイズ色をした川がめちゃくちゃ美しくて、まるでこの世の風景とは思えないほど。
ハイライトは展望台からの景色だが、それ以外にもとにかく絶景の連続。
川の流れがゆったりとした場所では、泳いだりすることもできるので訪れる際は水着をお忘れなく。
トレイルの入り口には吊り橋が架かっており、そこからは大地の割れ目に水が流れ込むような滝を目にする事ができる。
その水が激しく流れ落ちる様子と、ターコイズ色をした鮮やかな川の色が対照的で不思議な感じがする。
なかなかメキシコ旅行で訪れる人の少ないチアパス南部だと思うが、美しい滝を始めとして魅力が詰まった地域なので、ぜひとも訪れてほしいと思う。
おわりに
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