アルゼンチン、フフイ州ウアムアカ~14色の丘の地で日本文化を紹介しながら滞在~

サルタの友人宅を離れて、辿り着いたのはウマウアカ(Humahuaca)。アルゼンチンの北部フフイ州(Jujuy)、ボリビアの国境付近に位置する此処には、インディヘナ(原住民)の人々も多く住み、彼らの文化が強く残っています。

標高3000mを越える、乾燥した大地に大きなサボテンがニョキニョキと生えている。そんなウマウアカの学校で日本について紹介する機会をもらい、2週間ほど滞在していました。

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ウアムアカってどこ?

ウアムアカがあるのはフフイ州(Jujuy)、ボリビアの国境から160km南とそう離れていません。ここフフイ州は、ボリビアに近い事もあり、アルゼンチンの中でも民族衣装を身にまとったインディヘナの人々が多く住む地域。

ウマウアカも含んだ谷の周辺は「ケブラーダ・デ・ウマウアカ」と呼ばれ、インカ帝国時代からアンデス高地との交通の要所であったよう。この地域の美しい景観や集落が、アンデス高地に住む人々の文化を現在に伝えていることから、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

標高は3000mもあり、私が訪れた5月は乾季の時期で雨はめったに降りません。乾燥した大地に巨大なサボテンがニョキニョキと生えているのが印象的でした。

ウアムアカの町は小さく、徒歩で十分に歩き回れる距離。石畳で整備された町の中心部には、観光客用のお土産屋が並びます。日干し煉瓦でできた古い家もある町は歩いているだけで楽しい。市場にはリャマの肉が売っており、毎朝10:00頃には周辺で収穫された野菜が並びます。

通りにはローカルアーティストによって描かれた、ストリートアートもたくさんあります。町の広場には緑が広がり、美しい教会もあります。髪を三つ編みにし、帽子をチョコンと頭に乗せ、民族衣装をまとった女性の姿もたくさん。

Piedra Blancaという町の裏側にある丘に登ると、ウアムアカの町を一望できます。夕焼けをここから見るのがきれいだった―!アルゼンチンの北の果て。他のアルゼンチンの町とは、また違った美しい風景がここにはあります。

ウアムアカ周辺の観光地

14色の丘オルノカル(Hornocal)

ウマウアカ周辺で絶対に見逃せないのは、まるで山に虹が降りてきたように美しい「14色の丘」でしょう。この丘を見るためだけにウアムアカを訪れる観光客も少なくありません。

「14色の丘」があるホルノカル(Hornocal)までは、25Km車で50分ほどです。タクシーや、観光客を集めてHornocalまで行くミニバスも出ていますし、ヒッチハイクでも簡単に行けます。

私は朝10:00ぐらいからヒッチハイクを開始。10分ほど待っていると、1台のバイクが止まり。「乗ってく?」と。ドライバーのおっちゃんは、Hornocalではなく、自分の畑に行く途中のようで、せっかくなので畑を見せてもらいに行くことに。

谷に降りていき、彼の畑に到着すると、そこには乾季の時期でも大地に潤いを与えている川が。彼の親戚が住んでいるという畑には、日干し煉瓦でできた家や、リンゴの木、とうもろこし、カボチャなどが。

「日干し煉瓦の家は、冬は暖かいし、夏は涼しくていいよー」と、語る彼。ゆくゆくはこの土地に移り住むことを考えているよう。

そんな彼とも別れ、再びHornocalへ。ヒッチハイクで別の車を捕まえ、まだ舗装されていない砂利道を、砂煙をあげながらどんどん標高をあげて行きます。

途中で坂道が急すぎて車がこれ以上進めなくなるというアクシデントにも見舞われながらも、何とか頂上に到着。辿り着いたビューポイントは標高4000m以上。目の前には目を疑うような虹色の山が。ずっと眺めていても飽きない景色です。

インカの洞窟(インカ・クエバ)

もう一つのおすすめの観光地がインカ・クエバと呼ばれる、洞窟壁画が残されている場所までのトレッキングです。洞窟壁画までの景観も美しく、道中ではたくさんのリャマにも出会えます。

洞窟内部の壁画を見るためには、ガイドに洞窟内部を見せてもらえるように頼む必要があります。ガイドの方は洞窟のすぐそばに住む人。お願いすれば家に泊めてもらうことや、敷地にテントを張らせてもらうこともできます。ガイド料は決まっていないので、気持ちで支払いたい分だけ支払いましょう。

洞窟内部にはインカ帝国時代より、ずっと以前から住む人々が描いた壁画が残されています。

描かれているのは、太陽や多くのリャマ、悪魔の姿など。いったいどういった理由で、古代の人々はこの壁画を描いたのでしょう。古代からここに住んでいた人々がいた、確かなしるし。

ちなみに洞窟がある場所は、ここです。GPS[-22.976001, -65.464131]に車を止める場所があり、ここからトレッキングを開始できます。トレッキング開始ポイントから洞窟まで、2時間ぐらい歩いたと思います。

タクシーで行くか、国境方面に向かうバスの乗車し、トレッキング開始ポイントで降ろしてもらいましょう。もちろんヒッチハイクでも行けます。私は友人の車に乗っけてもらって、一緒に行ってきました。

少し個人で行くのは難しいかもしれませんが、おすすめですよー。

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ウマウアカのホステルで働きながら、地元の学校で日本文化を紹介

そんなウマウアカですが、ここで何をしていたかというと、街の中心にあるホステルで働きながら地元の学校で日本の文化を紹介するという仕事をしていました。

働かせてもらっていたホステルは「Otro Mundo」。地元のミゲル一家が経営する、自分の家のように感じるアットホームな場所。もうウアムアカに帰れる家ができたような気分。

一緒に働いていたボランティアでアルゼンチン出身の女の子ヒメや、トレイルランニング大会に向けてのトレーニングで長期滞在していた、カロリナとエセケルとも意気投合。毎日一緒にジョギングを楽しんだり。

標高3000mで走るのは、中々大変でした。

ホストしてくれていたミゲル一家も親切で、ウマウアカの文化をたくさん経験させてくれました。例えば毎日おいしい昼食を調理してくれ、週末にはリャマのアサドバーベキューをしてくれたり、兄弟の誕生日会に招待してくれたり。

こちらはお返しに、寿司を作りましたー!この旅で何回お寿司を作ってるんだろう。

そうそう肝心のウマウアカの子供達への日本文化の紹介でした。大学時代以来ちゃんとパワーポイントを使って、プレゼンテーションしてきました。子供達が飽きないように、動画を使って日本の魅力を伝えてきました。

子供達は日本についてアニメやトヨタ、ホンダなどの車などしか知らなかったようですが、日本の豊かな自然、食事、宗教などの話をすると、とても興味深そうに聞いてくれ、質問もたくさんしてくれて楽しかったです。

ただ一番ウケが良かったのは、日本の高機能トイレについて紹介した時だった。自動で開くドア、常に温かい便座、ウォシュレット、音姫などの機能は驚愕だったよう(笑)

ちなみに子供達にも寿司を作って持っていきました。寿司は世界的にも有名になっていますが、ここでは食べたことがない子供達ばかり。予想していた通り、寿司を好きな子もいれば、口に合わずに吐き出してしまう子も(笑)

でも寿司が口に合わなかった子供達ですら、この奇妙な日本の寿司をお母ちゃんやお父ちゃんに見せるために、紙につつんで持って帰って行きました。

こちらが日本の文化を紹介した代わりに、子供達も自分たちの文化を紹介してくれました。町のミュージアムに連れて行ってくれたり、街の歴史を説明してくれたり、街である美少女コンテストについて紹介してくれた子も。

中でも印象に残ったのが、ウマウアカ最大の行事である有名なカーニバルについて。何とこのカーニバル8日間も続き、その間は踊って飲んでのどんちゃん騒ぎになるのだとか。

その時に着る衣装も持ってきてくれて、着させてもらいました。

ウアムアカのミゲル一家、ここで出会った人々、子供達。素敵な思い出をありがとう!

おわりに

アルゼンチンで最後の町となったウアムアカ。この後北に国境を越えてボリビアへと入国しました。

ボリビア入国 最初の町はトゥピサ

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コメント

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