こんにちは!前回の記事で書かせていただいた、ガウシン村近くのパラダイスでの滞在も終わり、現在はアルゼンチンのブエノス・アイレスにいます。ワーキングホリデイビザを持っているので、おそらく1年ほどアルゼンチンにはいると思います。その頃にはスペイン語ペラペラになることを目指しています。
旅に別れはつきものというものですが、しばらく滞在した場所や仲良くなった人々と離れるのは寂しいですね。ガウシンでお世話になったホストのジョセップとも、「また絶対に会おうねー!」と再会を誓い合いました。アルゼンチンでも良い人間関係がたくさん結べるように頑張ります。
さて今回はスペインを離れる前に南海岸沿いの町エステポナ(コスタ・デル・ソル)と、アンダルシア地方の白い家の村として一番有名なロンダに行ってきましたので、紹介したいと思います。
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美しいビーチに花が咲き乱れる旧市街エステポナ
エステポナはスペイン南海岸沿い「コスタ・デル・ソル」と呼ばれる地域にある小さな町です。この太陽の海岸という意味の「コスタ・デル・ソル」には、毎年夏になるとありったけの太陽と美しいビーチを求めて、世界中から旅行者が集まります。ホテル代も夏には通常の倍の値段になってしまうぐらいです。
しかし他の「コスタ・デル・ソル」のリゾート地が混雑しあう中でも、エステポナでは比較的に静かでのんびりとした滞在ができるということで、地元の人々からも人気があるそうです。
エステポナにいるからにはビーチを楽しまないと!ということで、到着後は早速ビーチへ急ぎます。まだ夏も始まったばかりなので、ビーチには人はまばらです。子連れでビーチを楽しむ人や、犬を連れて散歩する人、寝そべって日光浴している人など様々。みなさん思い思いの時間を過ごされています。
無料シャワーもビーチ中にいくつか設置されており便利です。もちろんカフェやバーも何軒かあり、ビーチチェアーに寝そべりながらサングリアを楽しむなんてこともできます。ビーチ手前はプロムナードになっており、レストランやカフェが並んでいます。
太陽のパワーが強すぎて、ビーチの砂浜も超熱々でした。裸足で歩いていたら火傷しそうになって、急いで海まで走ったりするはめに。
火傷しながらもビーチを楽しんだ後は、旧市街にも遊びに行ってみました。エステポナで一番驚いたのは、細かい通りの両側に飾られている、たくさんの花や植物でした。まるで「エステポナへようこそ」というように、色とりどりの花が温かく迎えてくれます。
個人的にはビーチよりも、この旧市街を歩いて回る方が楽しかったです。住民の努力や工夫による色とりどりの花で、町はこんなにも魅力的になるんだなーと感心しました。ただし狭い路地を歩いていると、迷子になるので要注意。
白い壁のお家に、色とりどりの花で本当にかわいらしい感じの町ですよね?スペインへ旅行に来た際に少しでも時間があればぜひ!
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スペインで一番有名な白い家の村ロンダ
「白い家の村」を聞かれたことがありますか?スペインのアンダルシア地方にある、白壁のかわいらしい家が建ち並ぶ村々の事です。この白壁は夏の暑さを緩和するための工夫なのですが、その景観の美しさも相まって、旅行者にも大人気。
その中でも数多くのガイドブックで紹介され、有名なのが今回訪れてきたロンダです。ロンダを有名にしているのは白い家だけではありません。イスラム時代から19世紀に建てられた多くの建築群や、「タホ・デ・ロンダ」という渓谷上に建てられた、高さ98mの「ヌエボ橋」なども有名です。
今回は、そんなロンダを「Be welcome」というウェブサイトを使って知り合った、ロンダ出身の方に地元目線で紹介してもらう事ができました。今回町を案内してくれた彼女の名はルシア。ロンダ生まれのロンダ育ち。「Be welcome」は、地元の人にインターネットを通じて出会えるので、ただ旅をするだけでなく各地に友人を作りたい人や、各土地の文化をより深く知りたい人におすすめです。
ロンダに到着後、彼女は親切にも電車駅まで迎えに来てくれ、2日間も様々な場所を案内してくれました。ルシアがまず最初に案内してくれたのは、お気に入りのバル「Restaurant Bar El Lechuguita」です。
地元の人に人気の店なので、価格は安く味もおいしい。タパスは何と1皿0.8ユーロです。2人でワインを1杯ずつ飲み、3皿タパスを頼んでも合計8.6ユーロ。翌日に彼女が紹介してくれた、旧市街の外れにある「Bodega San Francisco」も安くて美味しかったです。地元の人がすすめる場所に間違いはない!
お腹を満たした後は町を散策へ。ルシアはロンダの隅々まで案内してくれました。ロンダに来てまず感動するのが、その美しい景観です。標高750mの丘の上にあるロンダからは、周囲の田舎の土地の風景を広く見渡すことができます。ロンダのある丘だけニョキっと隆起していて、周囲には平地が広がっています。
そしてその丘を2つに分断するように「タホ・デ・ロンダ」渓谷があります。市内に渓谷があるなんて聞いたことありますか!?この渓谷によって新市街と旧市街が分けられています。そしてこの渓谷にかかるのが「ヌエボ橋」です。
この「ヌエボ橋」は42年かけて、1793年に完成したのですが、実際に見てみると「どうやってこんな場所に橋を建てたんだろう」とその姿に圧倒されます。橋の下から崖の下を覗くと、あまりの高さに目がくらむ。橋の上からは、崖のぎりぎりまで家や建物が建てられているのが目に入り、驚かされます。
ちなみに歴史的建築物保護の観点からも、「ヌエボ橋」を車が通行可能(現在は通行可能)にしておくか、禁止にするか、住人の中でも意見が分かれているそうです。
ロンダは闘牛発祥の地であり、この闘牛場はスペインで最も古い闘牛場の一つです。それまで貴族の遊びであった闘牛を、現在の闘牛のようなスポーツとして原型を考案したのがロンダ出身のフランシスコ・ロメロという人。闘牛場の前には彼の銅像が誇らしくあります。
現在ロンダで闘牛が行われるのは1年に1回、9月上旬のゴジェスカ祭りの時のみです。スペインの闘牛シーズンの中でも特別なイベントで、世界中から観光客が闘牛目当てに訪れるそうです。しかし闘牛は動物保護の観点からもスペイン国内でも賛否両論で、カタルーニャ州では禁止されています。
ロンダの大きなお祭りとして5月には、ロンダ・ロマンティカ祭が行われます。その昔この地域を行き交っていた旅人や山賊(バンダレロ)のコスチュームに身を包み、中世時代に思いを馳せながらみんなでお祝いをするそうです。ルシアのおじいさんは山賊のコスチュームに着替えてこのお祭りをお祝いするのが好きだったと話してくれました。
あの有名なヘミングウェイが何回もロンダに通い長期滞在していたのは有名な話。しかし、ルシアに教えてもらってびっくりしたのが、ロンダで有名な日本人画家がいたという事実。ロンダの広場に彼の灯籠モニュメントまであり、そこには”死ぬがために生を受け 生きるがために死す ”と記されています。
彼もまたロンダの魅力にひかれ、数十年ここで暮らしたそうです。
ロンダにはその他にもスペインで最も保存状態が良いといわれるアラブ式浴場跡があったり、「Casa del Rey Moro」では長ーい階段を下りていき、渓谷の一番下まで行くこともできます。チャンスがあればぜひ!ロンダの各施設にはロンダ出身の人は無料で入場できるそうです。羨ましい!
ロンダ中を散策した後は、何とルシアが車を出して郊外の古代ローマ劇場とCueva del gato(猫の洞窟)まで連れて行ってくれました。
アシニポ(Acinipo)と呼ばれる古代ローマ劇場がある場所までは ロンダから20kmほどあります。残念ながらバスなど公共交通機関はありません。ですが、訪れる価値のある素晴らしい場所です。入場料は無料。
その昔はローマの都市として栄えたはずですが、今は忘れ去られた廃墟。古代ローマの人々の暮らしに思いを馳せずにはいられない場所です。
Cueva del gato(猫の洞窟)の名前は洞窟を外から見ると猫のように見えるからだそうですが、かなりの空想力を必要とします。地元の人は夏になるとここに泳ぎに来るそうです。洞窟から水が流れてきて小さな滝のようになっており、神秘的な場所です。ただ洞窟からの水なので、めちゃくちゃ冷たいです。
何とこの洞窟を抜けて、山の反対側に抜けることも可能なんだそうです。特別な装備が必要みたいですが、興味のある人はぜひ挑戦してみてください。
ロンダでの滞在はルシアのおかげで、特別なものになりました。彼女のお母さんも一緒に夕ご飯を食べに行ったり、人生について色んな話をしたり。今度彼女が日本に来た時には、色んな場所を見せてあげたいと思います。
おわりに
楽しかった夏のスペインから、冬のアルゼンチンに来ています。あー太陽と暑さが懐かしい。早く温かくならないかなー!
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