[グアテマラ] 古都アンティグア訪問と、アカテナンゴ火山登頂

1ヵ月間滞在したアティトゥラン湖に別れを告げ、次に向かうのは古都アンティグア。

コロニアル時代の建物と石畳の通りが美しい街を訪れ、標高3975mのアカテナンゴ火山へも登りたい。

6月の初旬、中米地域の雨期の季節が始まっているが、雨を避けつつ旅は続く。

古都アンティグアを歩く

グアテマラ、アティトゥラン湖からアンティグアを目指してヒッチハイク。

アンティグアを訪れる前に数日間立ち寄ったのは、テクパンという街に住む地元のマヌエルさんの家族の家。

彼とはアティトゥラン湖の周りをヒッチハイクしていた時に知り合い、「テクパンを通る事があれば遊びに来てください」と自宅に誘われていたのだった。

マヌエル、エレナ、ヤスミンに二コルの4人家族で、手料理を振る舞ってくれたり、自宅にあるサウナに入れてくれたりとお世話になりっぱなしだった。

本当は1泊だけのはずが、雨の影響もあって結局3日間も滞在…(笑)

そして3日後、グネグネと山道を通って、遂にやってきたのは古都アンティグア。

アンティグアの街の中心部が近づいてくると、オレンジ屋根のスペインの植民地時代の建物が増え、石畳の道をガタゴトと振動しながら車は進む。

メキシコのプエブラやオアハカ、ペルーのクスコなど、コロニアル時代の建築が美しい他の都市を訪れたことがたくさんあるので、特別に驚きはしないが、それでも美しい。

アンティグアがスペイン人によって設立されたのは1543年。

もともとは「サンティアゴ・デ・ロス・カバジェロス・デ・グアテマラ」と呼ばれ、中米地域のスペイン植民地の首都として栄えてきた。

しかし、アンティグアの歴史で自然災害に見舞われた時期もあり、特に1773年の大地震は、都市の大部分を破壊。

この災害が原因で、首都はグアテマラシティに移されましたが、アンティグアはその後もゆっくりと再建され、今日に至るまでその歴史的な魅力を保ち続けている。

1979年にはアンティグアはユネスコの世界遺産に登録され、その歴史的価値が国際的に認められることとに。

現在もアンティグアは観光地としても非常に人気があり、その美しい教会、修道院、そしてカラフルな市場は、多くの観光客を引きつけている。

アンティグアの街を散歩していて特別だと感じたのが、かつての地震で崩れた建物が、街中に遺跡のように残されている事。

リノベーションされて博物館になっている場所もあるが、まだまだ修復作業は追いついていない。

個人的には廃墟のような遺跡が好きなのだけれど。

そんな建物の一つを改装し、素晴らしいホテルとなっているのが、ホテル・ムセオ・カサ・サント・ドミンゴ。

訪問者も無料で見学する事ができ、美しい内装や庭、美術品を楽しめる。

ここはオススメで、ゲストでもないくせに居心地が良く、ついつい長時間滞在してしまった。

公園が美しい、街の中央広場には、観光客も地元の人にとっても憩いの場。

雨期の時期には、すぐに逃げ込めるよう屋根もあっていい。

この中央広場にあるグアテマラ国立美術博物館は、何と無料で入場でき、見応え抜群。

テラスからの中央広場を見下ろす眺めも素晴らしい。

アンティグアの石畳の通りから、天気の良い日にはアグア火山が見える。

またこの街を散歩していて興味深かったのが、近代になり使われなくなった、かつての公共の水場。下の写真だ。

過去に水道が各家庭になかったころ、アンティグアの人々は共同の水場で食器や衣服を洗っていたのだろう。

アンティグア周辺の街ではまだまだ使用されていて、伝統的な衣装を着た人々が水場に集まり、衣服を洗っているのを度々見かけた。

アンティグアのCooperación Españolaにてパツンという村における、伝統的な刺繍の展示もあった。

この国を訪れた人なら、グアテマラと聞いて思い出すのは、色とりどりの美しい伝統衣装を身につけた女性たちの姿だと思う。

各地で違う模様なのは、スペインが植民地時代に村毎の違いを一目で区別する為という闇歴史もあるのだが…

ちなみにここも入場無料でオススメ。

これまで紹介してきた美しいアンティグアの街を一望できるのが、セロ・ラ・デ・クルスと呼ばれる展望台。

整備された山道を簡単なハイキングで訪れることができる。そこからの景色はまさに絶景。

アンティグア近郊の街、サン・アントニオ・アグアス・カリエンテスにも訪れてみた。

この街は美しい伝統的な刺繍で有名な街だという。

訪れた日には、ちょうど中央公園の教会でイベントが行われており、街中の人々が広場に集まっていた。

こういったイベントがあると、皆さまお出かけ用の伝統衣装で参列するので、普段よりも一層素晴らしい伝統衣装がお目にかかれる。

ここで印象に残ったのが、現地の女性が教会を訪れる際、刺繍の入った手織りの布を、ベールの代わりに頭にのせている事。

丹精込めて縫った刺繍の入った布は、ベールのように神聖だという事だろうか。彼女らの誇りを感じるような。

屋台でオバちゃんから買ったとうもろこしパンを頬張りながら、そんな事を考えるのだった。

アカテナンゴ火山登頂 曇りのち晴れ

実際にアカテナンゴ火山を登頂したのは、アティトゥラン湖に滞在していた間で、5月の中旬なのだが、まぁアンティグアの記事と一緒にしたほうがいいだろうと考え、ここで紹介。

ちなみに私はガイドは雇わず、一人でテント担いで、適当に山中でスペース見つけてテント泊での登山。

全て順調にいったのだが、夜中は濃い雲が出ていて、残念ながらフエゴ火山から噴出する溶岩の真っ赤な色は見えず…。

ただ翌日の早朝、頂上からの風景は素晴らしかった。

滞在していたサンタ・クルス・ラグーナ村を早朝に出て、湖をボートで渡り、そこからヒッチハイクで登山口に到着したのは午前10:00過ぎ。

この時間は丁度ツアー客が登り始める時間で、雨期が始まっているとはいえ、たくさんのグループが。

まだ多くの観光客が登山を楽しんでいるようだった。

ペースの遅いグループ登山客をドンドンと追い抜きながら、午後13:00ぐらいにはキャンプしようと思っていた周辺の場所へ。

テントを設置するのに都合の良い場所は、すでに有料のキャンプ場として占領されているのだが、アカテナンゴへのアタックへ使う登山道の途中にテント一張りのスペースを奇跡的に発見。

16:00ぐらいから、フエゴ火山の噴火をより近くで見ることのできる展望台へ行きたかったので、すぐにテントを設置しそれまで仮眠。

かなり濃くなってきた霧が晴れるのを願いながら…。

そして2時間かけて歩いていった展望台…霧が濃くて、ほぼ何も見えず…。

何とかフエゴ火山から勢いよく噴出するマグマを見たかったのだが残念。

午後の7:30まで待ったけど、尾根に位置する展望台は強風で激寒だったので、それ以上待てずに撤退。

それに真っ暗の中を一人で歩いて帰るのは、結構恐ろしかったし、迷う恐れもゼロではないのでビビりながら…。

午後の9:30にテントに帰った時はもうクタクタだった。

それでも翌日早朝の4:30に起床。

絶望的に霧が濃い中、僅かな希望を胸に抱きながらアカテナンゴ火山山頂へ向かう。

山頂に到着後も日の出の時間になってもまったく霧は晴れる様子がない…。

噴火の大きな音は聞こえるが、どこだい?フエゴ火山…

激寒の中大きな岩で強風を凌ぎながら待っていると、ついに午前5:40分ごろに奇跡が。

徐々に霧が晴れてきて、正面にフエゴ火山が姿を現した。

そして美しい光が辺りを照らす…

クレーターの周辺をぐるっと回りながら、美しすぎるアカテナンゴ火山山頂からの風景。

ここからアティトゥラン湖も見える。反対側にははっきりとアグア火山の姿も。

何度も何度も轟音を立て噴火するフエゴ火山。

地球は生きている事を実感させてくれる。

おわりに

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